過去編 ウルトラレグルス&ドクテラファイト
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テンペラー軍団の襲来から、約3年前。絶え間なく地球を襲う怪獣や異星人達の侵略を阻止するべく、覇道尊ことウルトラマンエナジーが先陣を切って戦っていた頃。
『よく見るがいい、地球人共! お前達の希望……ウルトラマンエナジーは、このラスヴァーダの前に敗れ去った! この地球はたった今、我々バルタン星人のものとなったのだッ!』
人類の希望を背負い戦い続けていたエナジーは、「宇宙忍者」の異名を取る伝説の宿敵――「バルタン星人」との戦いで、敗北を喫していた。ラスヴァーダと名乗るバルタン星人の戦士は、勝鬨を上げるように己の鋏を天高く掲げている。
夕焼けに彩られた東京の市街地を遥か上空から見下ろしている、ラスヴァーダ率いるバルタン星人の宇宙船団。その艦艇から逆さ吊りにされているウルトラマンエナジーは、全てのエネルギーを失い身動きひとつ取れない状態であった。
四肢を拘束され、十字架に縛り付けられているその姿は、誰の目にも明らかな「完敗」の2文字を突き付けている。
『明日には貴様らの頭上に、八つ裂きにしたエナジーの骸を叩き落としてやる! それが我々の勝利宣言となろう! せいぜい震えて待つがいいッ!』
絶望に打ちひしがれた表情で、その光景を仰ぐ都民に告げられた非情な予言。それを耳にした力無き人々の間には、どよめきが広がっていた。
逆さ吊りにされたエナジーを連れて、遥か宇宙の彼方まで飛び去ってしまった船団が姿を消した後。その動揺は、最高潮に達する。
「お、おい……どうするんだよ、どうなるんだよ俺達……!」
「BURKも負けて、エナジーまで倒れちまったら……もう、どうしようもねぇじゃねぇか……!?」
「……じゃ、じゃあ私達、ホントにあいつらに支配されるしかないってこと……!? 冗談でしょっ!?」
「と、とにかく今からでも逃げないと! 明日にはエナジーがバラバラにされて降ってくるんでしょっ!? ここに居たら危ないじゃないっ!」
「逃げるって……どこに逃げりゃいいんだよぉっ!」
際限なく広がり行く動揺はパニックを呼び、そのパニックがさらなる混沌を呼ぶ。やがて阿鼻叫喚の渦に飲み込まれた都民は、少しでも遠くに離れようと逃げ惑い始めていた。
空港に殺到した人々は冷静さを失うあまり、飛行機の翼や機体にまでしがみ付いている。船団が居た空域の真下に相当する地域は、10分も経たないうちに静寂に包まれていた。
「……」
その中央に位置する公園で独り、鋭い表情を浮かべて去り行く船団を見送っていた青年は。研ぎ澄まされた刃のような眼を細め、悔しげに拳を震わせている。
そんな青年の背に歩み寄る、白衣を纏ったもう1人の男性は、彼の後ろから優しげに声を掛けていた。
「……さすがは『宇宙忍者』の異名を取るバ
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