特別編 ウルトラカイナファイト part14
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三蔓義命。猫島菜緒。佐渡光。大力力也。この戦いの行く末を見守っていた彼らも、事態の終息を悟り安堵の息を漏らしていた。
『ふん……エナジーの奴め。ブラックキング如きに手こずるとは、まだまだ修行が足りんな』
『俺達の弟子もそうだぜ。宇宙警備隊に認められた暁には、もっとシゴいてやる必要がありそうだなァ』
『あぁ、全くだ。……まァ、今回の戦い振りはあいつにしちゃあ上出来な方さ。これから先が、楽しみだぜ』
宇宙の彼方から、弟子達の死闘を見守っていたウルトラマンレグルス、ウルトラマンリッパー、ウルトラマンルプスの3人も。
口先では厳しい評価を下しながらも、その声には喜びの色を滲ませている。弟子達の成長と勝利を、噛み締めるかの如く。
そして。半壊したブリーフィングルームから全てを見届けていた、弘原海と琴乃も。
安堵の表情を浮かべ、空の彼方へ飛び去って行く6兄弟の勇姿を見送っていた。
「……終わったな、今度こそ」
「……はい」
長きに渡る戦争の終幕。平和への夜明け。その光明を前に頬を緩める弘原海は、満足げに踵を返してブリーフィングルームから立ち去って行く。
「隊長、どちらへ……!」
「もう俺は隊長ではない。……言っただろう? 後は、お前に任せたぞ。これからの地球と……BURKをな」
BURKの隊長として積み上げてきたもの全てを賭け、地球を守り抜く。その本懐を遂げた彼を引き留められる言葉など、ありはしない。
「……はい。今まで、ありがとうございました……弘原海さん」
琴乃はただ、去り行く彼の背を見送るしかなく――破壊された天井の亀裂から差し込む陽射しが、その行く先を鮮やかに照らしていた。
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