特別編 ウルトラカイナファイト part14
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線がまだ消えていないのは。
「先輩」と肩を並べるように再び降り立った5人のウルトラマンが、各々の必殺技を撃ち放っていたからなのだ。
『大切なのは最後まで諦めず、立ち向かうことだとッ!』
ウルトラアキレスの、イーリアショット。
『例え僅かな希望でも、勝利を信じて戦うことだと……!』
ウルトラマンザインの、ザイナスフィア。
『信じる心……その心の強さが、不可能を可能にする!』
ウルトラマンエナジーの、エナジウム光線。
『それが、ウルトラマンなんだってッ!』
ウルトラマンアークの、メタリウムアークシュート。
『俺達は、教わって来たんだ! 紡いで来たんだ、今日までずっとッ!』
そしてウルトラマンジェムの、ブリリアント光線。
ゼナリウム光線の軌道に重なるように放たれた彼ら5人の必殺技は、眩い閃光を築き上げ――絶世哮の圧倒的火力すらも、徐々に押し返して行く。
そんな頼もしい後輩達に背を押され、カイナの両眼も勇ましい輝きを灯していた。カラータイマーの点滅など意に介さず、彼は最後の全力をこの一瞬に注ぎ込む。
『今ここには……オレ達がいる! この瞬間のためだけの、ウルトラ6兄弟がいるッ! だから……たった独りのお前になんざ、絶対に負けないッ!』
この戦いのためだけに集まった、6人の勇士。敢えてその総称を「6兄弟」とするカイナの雄叫びと共に、究極のゼナリウム光線の威力が最高潮に達する。
『お前達如きがウルトラ6兄弟、だと……!? 認めん……我は貴様らなど、認めんぞおぉおぉッ!』
その輝きが絶世哮を打ち破り、テンペラー星人の巨体を貫いた瞬間。ウルトラマンタロウを筆頭とする、真の6兄弟を想起させる力を目の当たりにした彼は――断末魔と共に、爆炎の中へと消えて行く。
テンペラー軍団の脅威に追われ、地球に墜落した恐竜戦車の出現と、ウルトラマンカイナの登場から6年。それまでの間、絶えず続いてきた侵略者達との戦争は、この瞬間を以て真の終結を迎えたのだった。
ウルトラアキレス。ウルトラマンザイン。ウルトラマンエナジー。ウルトラマンアーク。ウルトラマンジェム。彼らが1年間に渡り戦ってきた怪獣や異星人達を、この地球に追いやった「元凶」が、ついに全滅したのである。
『み……皆様、ご覧になられましたか! 今、今……ウルトラマンカイナが! 6人のウルトラマンが、凶悪な異星人を撃破したのです! この地球は……今度こそ! 救われたのですッ! ……やったぁぁあっ!』
その瞬間を目の当たりにしたアナウンサーが、いの1番に喜びの声を上げた瞬間。彼女の歓喜が伝播したかのように、世界中に歓声が広がって行く。
辻凪あやめ。江渡匡彦。真壁悠兎。小森ユウタロウ。
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