特別編 ウルトラカイナファイト part12
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、木々を薙ぎ倒しながら海岸線まで転がっていく。何とか立ち上がろうとする彼のカラータイマーは、すでに危険信号を発していた。
「あぁっ……! あ、あのウルトラマンアークが負けちまうっ……!」
「……!? おい、あれはなんだっ!?」
だが、その光景に旅行客達が絶望しかけた瞬間。海の彼方から飛んで来た無数の「軌跡」に、人々の目が留まる。
『……!?』
それが「砲弾」だとアークが気付いた頃には。すでにその全てが、バキシムの巨躯に降り注いでいた。
瞬く間に爆炎に飲まれ、転倒する超獣。その姿が、海の向こうから飛んで来た「砲撃」の威力を物語っている。
「見ろ……BURKだ! BURKのイギリス支部だぁっ!」
「すげぇ! BURK最強の艦隊が勢揃いしてやがるっ!」
それから間も無く。双眼鏡で遠方を観測していた旅行客達から、歓声が響いて来た。
彼らの言う通り、艦砲射撃でアークの窮地を救ったのは、BURKのイギリス支部だったのである。ユニオンフラッグを掲げる無数の戦艦を率いて、多々良島に駆け付けてきた彼らは、バキシム1体に持てる火力の全てを叩き込んでいた。
必ず勝て。敗北など我々が許さん。アークに対して、そう訴え掛けるかのように。
『……ははっ。ここまでお膳立てされて負けたりしたら、また菜緒に怒られちまうし。琴乃さんにも、「ぶったるんどる」ってどやされちまうなッ!』
その艦隊の勇姿を目の当たりにしたアークは、不敵な笑みを溢しながら。全身に力を込めて立ち上がり、再びバキシムと相対する。
『そうですよね……エース先生ッ!』
イギリス支部の艦砲射撃を受けて満身創痍になってもなお、不屈の超獣は躊躇うことなくアークに襲い掛かっていた。そんな怪物の魂を鎮めるべく、アークも一切の迷いを断ち切り、眼前の「命」を絶つ決意を固める。
ウルトラマンエースの教えを受けた、弟子の1人として。
『ジェミニギロチンッ!』
バキシムの両手から放たれるミサイル掃射を掻い潜り、アークは頭部のウルトラホールから円形の光刃を発生させ、一気に投げ付ける。
その刃は瞬く間に超獣の両腕を斬り落としてしまったのだが、恐怖を知らぬ怪物は間髪入れず、大顎から火炎放射を放って来た。
『アークバリヤーッ!』
だが、恐れることなく突き進むのはこちらも同じ。アークはそう言わんばかりに両腕を突き出し、光の防御壁を出現させる。
その壁で炎の直撃をかわしながら、彼は熱気に怯むことなく前進して行った。両者はやがて、拳が届くほどの距離にまで近づいて行く。
『メタリウム……アークシュートッ!』
そこまで接近した瞬間、アークはバリヤーを後方に放り捨てながら腕をL字に構え、至近距離から強力な光線を叩き込む。その一
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