暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
ハーケン会戦〜始まる大戦の”裏”〜
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も必要だろう。艦長の子爵閣下もそうだが艦長代理のハーシェル君も”戦場”に出る以上、カレイジャスを指揮できる人物は必要だろうからな。」

「へ……ミュラーさん、飛行艇の指揮もできるんですか?」

「”アルセイユ”で”リベル=アーク”や”幻影城”に乗り込んだ時も”砲術士”を担当していたが……」

オリヴァルト皇子に続くようにカレイジャスに残る事を申し出たミュラーの申し出を聞いたアネラスは呆け、ジンは不思議そうな表情で訊ねた。

「ああ。”第七”の軍事演習等で戦車もそうだが、飛行艇の指揮も一通り教わり、実際に行った事もある。それに何よりもそこの戯けの”お守り”として、そこの戯けの仕出かすかもしれない阿呆な事を阻止する必要があるからな。」

「やれやれ、幾ら私でも今回は”人の命”がかかっているのだから冗談抜きでエレボニア帝国皇子として真面目に活動しないといけない事は理解しているのに、信用されていないとは悲しいねぇ……いや、そこまで期待されていると、むしろ期待に応えて通信越しにエレボニア帝国軍の諸君に私が歌う”琥珀の愛”を聞かせてあげるべきかな?」

二人の疑問に答えたミュラーの話を聞いて疲れた表情で溜息を吐いたオリヴァルト皇子だったがすぐにその場でリュートを取り出していつもの調子で答えてその場にいる全員に冷や汗をかいて脱力させた。



「……………………」

「このスチャラカ演奏家は……」

「ハハ、この状況でもなおいつもの調子を保っていられるとは、さすがは皇子だな。」

「ハア………少佐のようにそこのスチャラカ演奏家の”お守り”をする訳じゃないけど、あたしもカレイジャスに残るわ。――――――エレボニア帝国軍が降伏の呼びかけに応じた際、王国軍や連合軍に対して降伏に応じたエレボニア帝国軍にこれ以上攻撃しないように要請する為にも”中立の立場”である遊撃士は一人は残っておくべきでしょうし、万が一この艦が戦闘に巻き込まれて墜落や撃墜の危機に陥った際、アガットの代わりにティータちゃんを連れて脱出する役目もあるでしょうからね。」

我に返ったミュラーは顔に青筋を立てて黙り込み、アガットはジト目でオリヴァルト皇子を睨み、ジンは苦笑し、溜息を吐いたシェラザードは気を取り直して自分もカレイジャスに残る事を口にした。

「シェラさん……」

「……いいのか?ティータの件は俺がエリカ達に任されている件だから、本来は俺が残るべきだが。」

シェラザードの意志を知ったティータは複雑そうな表情でシェラザードを見つめ、アガットは複雑そうな表情で訊ねた。

「ええ、それに戦力面で考えてもその方が適正だからよ。”白銀の剣聖”を始めとした”灰獅子隊”の足止めメンバーとの戦闘はほぼ間違いなく発生するのだから、それを考えたらあたしより白兵
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