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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
かくしてアイドル対決は、阻まれる(後編@)
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れ以上酷いことはしない。」
「ふふ、やーだよ♪」

鼻血を垂らしながら、彼女は笑顔で答えた。
この瞬間、怒りのボルテージが一気に跳ね上がる。

「ッ!!」

殴る。
殴る、殴る、
胸ぐらを掴んでいるため吹き飛べず、真誉はただ殴られるままだ。
影は主を助けに葵へと襲いかかるが、それはソフィーが許さない。

「この…ッ!!」

そうして真誉の顔を陥没させようとするほどの渾身の力を込めて思いっきりぶん殴ってやろうと拳を振り上げた時だった。

「そこまで。」

拳が、後ろから何者かに掴まれる。
振りほどこうと動かすも、びくともしない。
後ろを振り返れば。

「さぁ、真誉殿を掴むその手を離してはいただけませぬか?拙僧、自らのマスターが痛めつけられるのはさすがに心苦しいので…。」

そこにいたのは、自分の拳を掴んでいたのはサーヴァント。
平安の陰陽師。あの安倍晴明と並んで語られる程の実力を持った男、

「蘆屋道満…?」

蘆屋道満がそこにいた。

「お話は伺っております。さぁ葵殿。その拳を収めては頂けないでしょうか?」
「呪いを解け。紫式部に掛かったあの呪い…アンタのだろ。」

何故ここに蘆屋道満が?
そして彼は真誉を”自らのマスター”と言った。
じゃあこいつは真誉のサーヴァント。
だが彼女に令呪はない。
しかしそんな疑問はどうでもいい。
今は1秒でも早く、香子にかかった呪いを解かなければならない。

「…ッ!!」

拘束をふりほどく。
振り返って蹴りをおみまいするのと、ソフィーが空中から攻撃を仕掛けるのは同時だった。

「おぉっとこれは危ない!」

しかしあたしの蹴りは外れる。
蘆屋道満は距離をとるも、まだソフィーの追撃が残っていた。

「蘆屋道満…何が目的だ!!」
「目的…?拙僧に目的などなく。強いて言うなればただマスタァの為に尽くすのみ。」
「何が尽くすだ!!悪事を助長しているだけの分際で!!」

彼女から放たれるのはいくつもの御札と光の弾。
それらが圧倒的な密度で蘆屋道満に襲いかかるも、彼はそれに対して驚くこともなければ眉ひとつ動かさず

「真誉殿の願いを、1人の少女の純粋な願いを”悪”と決めつけるのは良くありませぬぞ。八百万ソフィー。」

指を鳴らす。
するとソフィーの放った弾幕は、全て弾け飛んだ

「なら…!恋符『マスター…」
「…。」

無効化されたとしても攻撃の手は緩めない。
ソフィーは幻想郷の住人の能力を用い、さらなる反撃にうってでようとするも

「実に面白い。異世界からの力を借りるとはなんとも面妖な。」
「なっ…!」

攻撃する自分に対し、蘆屋道満は避けたり逃げたりするのではなく、地を蹴ってソフィーのところ
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