帝都終末戦争B【終】
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ことは一度もない。
だから、今このとき、お前を倒す。
そして、大佐は、強く右腕で拳を突き出した。
それを躱して、右腕を踏んで飛び上がる。
すかさず、左腕の拳で僕を狙い、打ち込んでくる。
身を翻し、左腕を蹴って、両足を開いて地面に着地する。
その状況で、大佐は右手を回さず、真っすぐに勇者の胴を狙う。
放たれたるは、人類最強が繰り出す全力の一撃。
嵐を越えた、全てを破壊する爆風が、勇者に放たれる。
ーなら、それは失敗じゃない。次への布石さ。
ー私がいなくなっても、いい子にしてるんだよ。
「聖典........題目......」
ー第一章『審判』
ー第二章『断罪』
ー第三章『神罰』
ー第四章『執行』
ー第五章『審判』
「『アリシア』」
全ての光は収束し、聖なる剣は振り切られる。
そのとき、勇者の剣は《《風を斬り裂いた》》。
炎上する帝都の中央で、立っているのは勇者一人。
ー神様がそう言ったの。いいことしたら救われるんだってね。
ー第一章第四節_穢れなき魂は、死後救済の地へと導かれるー
これで、やっと..............
そして勇者は地へ倒れた。
だんだんと呼吸が浅くなっていき、目が虚ろになっていく。
帝都中央、その様を見つめる群衆はもういない。
ーじゃあね。また、会えるから。
ああ、やっと会える。
赤く燃える帝都の中心で、一人、息を引き取っていく。
さてと、帰るか。
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