帝都終末戦争?
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の嵐を放つ。
光は消滅し、勇者は嵐に飲み込まれた。
「がっッ!!?」
建物の壁にぶつかり停止する。
体のあちこちが大きく損壊していた。
「...終わりだ。やはりお前の人生は、無駄で無様で無意味だったな」
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「私がいなくなっても、いい子にしてるんだよ、ルード。いい子じゃないと、天国に行けなくなっちゃうからな」
姉は軍の人間だったのだろう。きっと魔族に殺されて死んだんだ。
「なんで?なんで天国に行けないの?」
無知だった僕は、そんなことを言ったんだっけな。
「神様がそう言ったの。いいことしたら救われるんだってね」
だったら、きっと姉は天国に行ったんだろうな。
「......行かないで、姉ちゃん」
そう引き留めた僕を、姉は優しく撫でて、玄関を出た。
「じゃあね。また、会えるから」
それから、姉は帰ってこなかった。
僕は、生きる意味も見つからず、ただ無気力に生きていた。
ゴミ箱の中の食料に、無理矢理娯楽を見出しては、それをただ貪る毎日。
でも、そんな僕でも、軍に引き取られてからは変わった。
「聖典第一章第四節、穢れなき魂は、死後救済の地へと導かれる」
「うむ。よろしい」
僕が聖典を読み上げ、教育係が頷く。
そして僕は、魔族を皆殺しにしようと決意した。
そうだ、良いこと、聖典に書いてある通りにしていれば、天国に行けるんだ。
そのためには、間違いを犯すわけにはいかない。
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でも、僕は失敗した。
目の前の敵、大佐に負けそうになっている。
もう、駄目なんじゃないのか?
ああ、悔しいな。もっと上手く、できていれば。
ー後悔は、次はもっと上手くできる、二度と失敗しないという、自信の現れだ。
ふと、誰かの言葉を思いだす。
ーなら、それは失敗じゃない。次への布石さ
ローゼマリー中佐が僕にくれた言葉だ。
そうだ、僕は......
立ち上がり、剣を構える。
ー見ての通り、お前は人類全ての敵だ。誰もお前の勝利を望んでいない。
だったらなんだよ。
誰かの望みなんて、叶えてやる義理はない。
ー神の意志とか言っていたが、自分で考える能力がないだけじゃないのか?
違う。誰
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