帝都終末戦争?
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ー帝都 中央ー
処刑台の刃が大佐を貫き、胴体から出血している。
その隙を突いて、勇者は剣を拾った。
(胴体から出血。今が好機だ。一気に決める..!!)
勇者が大佐に剣を振り下ろす。
「第二章『断罪』」
「第四章『執行』」
二重の光が、剣から解き放たれて大佐を貫かんとする。
大佐は、右腕を《《回さず》》、真っすぐにしたまま、風を集めた。
そして、全身全霊の風と、二重に輝く光が衝突する。
「がっ!?」
勇者は風圧で飛ばされ、住居を何戸も貫いていった。
(こいつ..!!まだこんなに動けたのか..!!)
ゆっくり立ち上がり、帝都の中央へと戻る。
(かなり喰らったが、致命傷じゃない。まだ戦える)
そして、帝都の中央で、二人が向かい合った。
そのとき、燃える家から、一人の少女が出てくる。
「た、助けて...」
(生き残りか。こいつは使えるな)
「そこを動くと、こいつが死ぬことになるぜ?」
勇者は、真っ先にその少女を人質にとった。
「そうだな、お前が死ねば、こいつは助けてやるよ」
勇者は、大佐にそう言い放つ。
大佐はそこを動かない。
(いくら大佐でも、さすがに目の前の奴を見殺しにはできないだろ)
勇者は、少女の喉元に剣を固定していた。
「ぐっ!!?」
そのとき、勇者の腹に包丁が突き刺さっていた。
「な..に...?」
「人類は、必ずお前を打倒する」
「ま...さか..」
その少女はどこかへ逃げていった。
(僕が吹っ飛ばされたときに、言いくるめたのか!!家から出るところから策略の内か..!?くそっ!!)
そのとき、周囲の所々から、声が聞こえた。
「大佐!!頑張って!!!!」
「そんな奴に負けないで!!!!!」
「私たちは大丈夫ですから!!気にせず戦ってください!!!!」
(五月蠅いな...耳が腐るよ、愚民共)
(...??勇者の顔色が悪くなった..?なら、このまま精神的動揺を誘ってみるか)
「どうした、ルード。顔色が悪いな」
「.....知らないよ」
「見ての通り、お前は人類全ての敵だ。誰もお前の勝利を望んでいない」
「...だったらなんだよ」
「神の意志とか言っていたが、自分で考える能力がないだけじゃないのか?」
「......違う」
「ずっと一人で修行してきたようだが、お前の人生は、全て無駄だったようだな」
「......違う!!!」
勇者は激昂し、走り出す。
「第五章『審判』!!!」
剣を振り下ろし、地面から光を放出させる。
(やはり集中が途切れたな)
右手を45度回し、旋風
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