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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
逆恨-リベンジ-
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せがんでいる。
まさか…”これ”のことか?
「そう、それだ。それさえ渡せば今回は見逃してやろう。」
「…。」
拾い上げると隊員がそう言う。
「これはなんだ?」
「お前達には関係ない。ともかくそれを渡せ。」
「…。」
この箱は、なんなのか。
俺たちの確保より優先してまでこれを欲しがり、さらに中身は教えられない。
と、ここまで来れば俺も武蔵も、
「武蔵。」
「ええ。中身はよっぽど大事なものと見た。」
この箱の中身が、やつらにとってどれほど知られたくなく、どれほど大事なのかが理解出来た。
なので、
「断る。」
渡さない。
「そうだな、そう言うと思った。山本隊長は仰ってたよ。お前は昔から頭が悪いってな。」
部隊を率いるリーダーらしき男がそう言うと、周りの隊員が銃を構える。
そうか、こいつはあいつに仕えていたのか。
「奴は元気にしてるか?」
「療養中だ。そして私達は敵討ちに来た!!!」
銃が一斉に火を吹く。
なんだ、やはり殺すつもりだったんじゃないか。
おそらくこの箱を渡したとて、背中を撃たれていたに違いない。
なら渡さなくて正解だ。
俺と武蔵は刀を抜き、銃弾の雨を躱しながら奴らへと走る。
「こいつ…!」
「やってやるぞ!!腕一本貰うまでは山本隊長の元へは帰れない!!」
隊員のうちの何人かがテーザー銃を向ける。
しかしそれは対策済みだ。
放たれたワイヤーをまとめて掴み、力を込めると赤い電流が迸る。
すると痺れさせるはずの電気が逆流し
「ぎゃああああ!!!!」
あちらの腕が痺れる。
腕が痙攣し、テーザー銃を落とし、さらには指先からはブスブスと煙が立っている。
「腕一本貰う?そのつもりなら、奪われる覚悟もあるんだろうな。」
「へ?」
武器を取り落とし隙を晒す間抜け。そこから一気に懐に入り込む。
なんの躊躇もなく刀を振るい、何人かの腕を切り落とした。
「くっそぉ!!」
しかしさすがは山本の部下と言うべきか、メンタルは鍛えられているらしく腕一本取られたくらいでは怯まないらしい。
「こんなの…山本隊長の痛みに比べれば…!!」
「そうだ…山本隊長はいなくとも!心はここにある!!心が戦っているぞ!!」
「俺達は一つだ!!腕がなくとも俺達が山本隊長の腕だ!!」
「…。」
そこまで尽くすこともないだろう。
まぁ、こいつらが半ば奴の奴隷のようになっていることに関しては、まぁまぁ心当たりがある。
昔の会社でも絶妙な熱血指導で自分に心酔する者を増やしてたからな…。
さて、俺の方は大丈夫だ。
武蔵はどうだろうか。
「やっ、山本隊長おおおおおおおおーッ!!!!」
「ああもううるさい!!」
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