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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
逆恨-リベンジ-
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はと笑ってその場をごまかした。
あの技の副作用…武蔵は小さくなるとかどうとか言っていたが、それはどういう意味だ?

伊吹童子との決闘で使った際、俺は一日分の記憶が欠けていた。
それと関係があるのだろうか?
しかし、ランスロット戦の際に同じことをしたが、俺はなんともないし記憶も欠けることもなかった。
おそらく…成長したから記憶の欠ける副作用もなくなったんだろう。
そう考えておく。

「ああ、俺は大丈夫だ。」
「そっか…。」
「なんだその反応は。」

大丈夫だというのに武蔵はどことなく残念そうだ。
理由でも聞いてやろうかと思ったが、武蔵が視線を俺から海に移した時、彼女はなにかに気付いた。

「あれ、なんだろう。」
「…?」

指さした先、
そこには浜辺に何かがうちあげられていた。

近づいてみると何か箱のようなものだ。
小さすぎず大きすぎず、両手で持てるくらいの大きさの箱。
半ば砂に埋もれているそれを手に取ってみればずっしりと重く、とても頑丈そうだ。

「何かわかる?」
「さっぱりだ。」

後からやってきた武蔵に対しては首を横に振り、その箱に開けられる場所がないか探す。
すると、

「…!!」

開けられそうな場所はない。
だが、見覚えのある企業の名前が記してあった。

「見ろ。」
「これって…財団の?」

”葛城財団”
そう、この箱は葛城財団のものらしい。
頑丈な箱で守られているものは果たして何か、
ともかく開けてみなければ分からない。

「それどうするの?」
「開ける。いや、開け方が分からないから斬る。」

地面にトンと置き、数歩下がって刀を抜く。
中身を斬らず外側だけを斬るなんて朝飯前だ。
武蔵なら目を瞑ってでもできる。

そうして武蔵が見ている中、ゆっくりと刀を振り上げたその時、

「ぶるるっ!!」
「…?」

遠くにいたオロバスが鼻を鳴らした。
振り返ってみるとさっきまでじっとしていたはずなのに、どこか落ち着きがない。

流石は獣だ。
そう思い、俺達もオロバスより遅れてある不審な気配を感じとった。

「ご登場だぞ武蔵。」
「ええ。用があるのは私と大和くん、どっちの方かしらね。」

砂浜に沿って植えてある防風林の雑木林。
それを豪快になぎ倒し数台の装甲車が砂浜へと飛び出してきた。
そしてすぐさま車両から出てくるのは勿論葛城財団の実働部隊達だ。

「何の用だ。生憎暇じゃない。」

囲まれ、あちらのやることは多方分かっているが一応聞いてみる。

「それを渡せ。」

大人しく着いてこい、もしくはお前達を捕らえて本部へ連れていくとかいつも通りのことかと思えば今日だけは違った。

隊員の一人が手を出し、寄越せと
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