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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
逆恨-リベンジ-
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「誠に申し訳ございません…代表。」

葛城財団本部、ビルの最上階に位置する代表のいるフロア。
そこにふんぞり返る代表、葛城 恋の目の前には膝をつき、礼をする置鮎 啓とその隣にはランスロット。
さらに後ろには運良く生き残っていた複数名の部下達が頭を下げていた。

理由はもちろん、任務の失敗。
あれだけ意気揚々と言ったのにも関わらず成果はなし。それどころかランスロットが傷を負わせられるという恥まで曝した。
もはや、何も言いようがない。
そして部下達はこうなった場合、自分達の処理はどうなるのか嫌という程わかっている。
かつて自分達の知り合い、他の部隊に所属する者達は任務に失敗し、何も持ち帰らないでおめおめと逃げ帰ると代表に殺される。

詳しく言えば、代表が何十騎と所持しているお気に入りのサーヴァント達に惨たらしく殺される。
そうして死んでいき、バラバラになってゴミのように焼却処分された者達を何度も見てきた。
自分達もその仲間入りを果たすことになる。
そう思うと、手足の震えない者などいなかった。

そして、置鮎の謝罪を聞き、代表はしばらく考えてからようやく口を開いた。

「…まぁいい。次うまくやれ。」

部下達は、己の耳を疑った。
今、代表はなんと言った?
まぁいい?次うまくやれ?
自分達には…”次”があるのか?と。

「てめぇらも置鮎に感謝しろ。置鮎の今までの功績が無けりゃ、ここで全員皆殺しだったんだからな。」
「は…はっ!!」

震える声で返事をし、深々と礼をすると去りゆく置鮎の後に続いて未だ現実が信じられない部下達も去っていく。

生き残れたのだ。
本来なら、失敗を侵した部下に”次”はない。
この葛城財団において失敗=死だ。
チャンスはない。汚名返上なんて言葉も存在しない。
この前、別部隊の山本隊長も武蔵と大和を逃し、さらには両腕を欠損するという大失態を犯しておきながらも助かっていた。

おそらく、勿体ないのだろう。
山本は今まで多くのサーヴァントを捕らえてきた男。
そして自分達の部隊の隊長である置鮎は、多くの危険人物を屠ってきた男。
そんな素晴らしい功績の持ち主は、さすがの代表と言えど殺すのは惜しいのだろう。


?

一方その頃。
置鮎と同じように失態を見逃してもらった山本は、

「なんだお前、見ない顔だな。」
「ええ。私、先日逃亡した子安 綾女(こやす あやめ)に代わり技術顧問を務めさせていただく。丹下 真教(たんげ まさのり)と申します。以後お見知りおきを。」

療養中、丹下という男がやって来ていた。
彼は今両腕が無く、とりあえずは義手をつけて訓練をしてはいるがなかなか上手くはいっていない。

そんな中、技術顧問を名乗る丹下がやって来て、ある
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