自分らしさを持続して
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ビアンカも直ぐに察し、神妙な面持ちに切り替える。
「何…真面目な話って?」
「うん…マリーの事なんだけど、その前に僕自身の事を話したい!」
リュカは自ら話したいと言ったのにも拘わらず、かなりの戸惑いを含みながらの語りとなっている。
「僕はね…父パパスと、母マーサの間に生まれたリュカという男だ…でも僕には、もう一つの人生が存在する………リュカとして生まれる前の人生が!」
「………リュ、リュカ?言ってる意味が…」
「つまり僕には前世の記憶が残っているんだ!…それ程突飛な人生では無かったけど、普通に学校へ行き、会社へ行き、恋をし、楽しみ、苦しみ、希望を持ち、絶望を知り、挫け、立ち直る……そんな人生の記憶が、生まれながら有ったんだ!」
「つまり…リュカはリュカじゃないって事?」
「違う!僕はリュカだ!ビアンカの事を愛しているリュカという男だ!…ビアンカは子供の頃、僕の事を見て『大人びた言動がある』って思った事無い?」
「有るわよ…」
「それは既に心が大人だったからなんだ…心は大人だけど、身体は子供…だから子供を演じていたんだ…でもビアンカを騙したかったわけじゃないよ!見た目子供が『僕の心は大人ですから』って言っても、誰も信じないだろ!?頭がおかしいと思われるだけだろ!?だから子供を演じてたんだ。ビアンカ…僕の事嫌いになっちゃった?」
真実を打ち明け、今にも泣きそうな瞳でビアンカを見つめるリュカ…
「バカ…私がリュカを嫌いになるわけないでしょ!………でも一つだけ質問が……リュカ子供の頃シスター・フレアの胸に抱き付いていたけど、あれは子供の無邪気さを演じていたの?」
「………いえ、巨乳が大好きなので………」
「あはははは、本当にスケベねぇ………うん、私の大好きなリュカだ!」
ビアンカはリュカの頭を抱き締め、自らの胸に押し当てパフパフする…
そして1時間後…
二人は服を着直し、先程の話の続きに入る。
「…で、リュカの前世の事と、マリーの事ってどう繋がるの?」
夫婦の作業を終えて、心地よい疲労感に包まれたリュカが、真面目な表情に切り替わり、娘の事を話し出す。
「結論から言うと…マリーにも前世の記憶が有るね!あの娘、心は既に大人だよ!年齢は分からないけどね」
「まさか…」
驚くビアンカ…しかしリュカは淡々と語り続ける。
「間違いないね。しかもマリーは、この世界の…いや、この物語の結末や内容を知っているね!でないと、説明の付かない事が多すぎる!」
「た、例えば…?」
「いつの間にかレッドオーブを手に入れてたし、ジパングではヒミコをヤマタノオロチだと言ったし…」
「ヒミコに関してはリュカがモンスターだと…「そうだ、モンスターとしか言って無い!本当にヤマタノオロチでビックリしたぐらいだ!」
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