第二章
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「そっちを楽しんでるわ」
「じゃあ暫く楽しんでいこう」
「そういうことね」
「紅茶も飲みながらね」
「ティータイムになったら」
「それを飲もう」
「それじゃあ」
こうした話もしてだった。
ダイアナもワトソンも雨の休日をそうして過ごした、そして夕食をシャワーの後で共にベッドに入ったが。
妻はベッドの中ではこう言った。
「夜は最近ね」
「ずっと一緒だね」
「昼は浮かなくて」
雨ばかりでというのだ。
「どうしてもね」
「こうしたことをするね」
「そうね、私達自分で言うのもなんだけれど」
「こうしたことは嫌いじゃないけれど」
それでもというのだ。
「何が何でもかっていうと」
「違うわね」
「女性は三十代になると凄くなると聞くけれど」
「私は別に」
「そうだね、君は」
「けれどね、雨ばかりだと」
それでというのだ。
「大体三日目位からね」
「こうしたことをしたくなったね」
「そうね、気持ちが浮かないと」
「ストレスが溜まるから」
「こうしたことするわね」
「夜はね、じゃあ今夜も」
「ええ、一緒にね」
妻は夫に言った。
「一緒にね」
「寝よう」
二人で抱き合ってだった。
夜は寝た、そしてだった。
夫婦は雨音を聞きながら寝た、だが次の日の朝も起きると雨だった。それでダイアナは朝早く起きて手早く作った目玉焼きとトーストを夫に出しつつ言った。
「朝起きて雨だと」
「それだけでだね」
「やっぱり気落ちするわね」
「一日ならよくても」
「続くとね」
「それもこれだけ続くと」
それこそというのだ。
「嫌になるわ」
「僕もだけれどそれでもね」
「雨は仕方ないのね」
「だからね、気を取り直して」
「そしてなのね」
「そう、朝ご飯を食べて」
夫は妻のコップにミルクを入れつつ言った、見ればトーストの傍にはバターがある。
「そしてね」
「そのうえで」
「今日も頑張ろう」
「お仕事して」
「そしてプライベートもね」
こちらもというのだ。
「やっていこう」
「わかったわ、じゃあね」
「やっていこう」
一日をとだ、こう言ってだった。
夫は自分からトーストを食べ牛乳を飲み。
目玉焼きも食べた、そして夫は出勤し妻は在宅ワークに入った。
この日も雨で次の日もまた次の日もだった。
ロンドンは雨だった、それで毎晩夫婦はそうしたこともした。だがある朝遂にだった。
ダイアナは起きて満面の笑顔で言った。
「遂にね」
「晴れたね」
「ええ、二週間はだったわね」
「十日は普通に過ぎていたね」
「それだけ降っていたわね」
「けれどそれがね」
「終わったわね」
「どんな雨もね」
それがどれだけ長くともというのだ。
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