第二章
[8]前話
「こうして一緒に飲むことはな」
「いいわね」
「ああ、お互い暇だったらな」
「こうして飲んだりね」
「電話で喋ったりしてな」
「時々会えばいいわね」
「幸い住んでる場所近いしな」
私に焼酎を飲みつつ笑いつつ話した。
「それじゃあな」
「時々ね」
「こうしていけばいいな」
「そういうことね」
二人で話しながらだった。
私達は一緒に飲んでいった、そのうえで。
頃合いになってお勘定をワリカンで払ってそうして一緒にお店を出た、そしてだった。
「それじゃあね」
「またな」
お互いに軽く別れの挨拶をした、それであっさりと別れ。
私は居酒屋の向かい側の私のアパートに戻った、それから自分の部屋でお風呂に入ってすっきりしてから寝た。
私と彼はそうした関係だった、だが私も彼もだった。
暫くして相手の人がまた出来た、それで私は電話の向こうの彼に言った。
「結婚もね」
「ああ、考えてるか」
「私もいい歳だしね」
「俺もだよ」
彼も言ってきた。
「もうな」
「あんたもよね」
「同じ歳だろ」
「そうよね、じゃあね」
「もうそろそろな」
年齢的にというのだ。
「それがいいしな」
「それじゃあね」
「ああ、結婚したら呼んでくれよ」
「そうするわね」
「俺もそうするからな」
「友達として」
「だからな」
それでというのだ。
「その時はな」
「ええ、お互いにね」
「そうしていこうな」
「それじゃあまた連絡してくれよ」
「そうするわね」
彼に笑顔で応えた、そしてだった。
私は彼とこの時の電話のやり取りを終えた、それから二年位経って私も彼も結婚となった。その時にだった。
私は彼を結婚式に呼んで彼もそうしてくれた、友達だけれど交際までは至っていない、そんな関係のままずっと付き合っていってだった。
私達はお互い結婚してからも流石に交流は減ったけれど年賀状のやり取りはした、そうしてずっと付き合いを続けて今に至る。そんな古い関係である。
FOGGY RELATION 完
2021・9・1
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