魔王城最終攻略作戦@
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たんだっ!?」
「関係ないな。僕は常に、《《最善》》を尽くしてきただけだ」
(勝ちの目を探せ。勇者は光魔法の才能があって、剣の腕も研ぎ澄まされている。そんな奴に、どうすれば勝てる...?)
剣を構えて、思考を加速させる。
(俺はあいつより弱い。それは、他でもない、勇者自身がよくわかっただろう。でも、だからこそ、あいつは俺を下に見て、無意識のうちに油断するはずだ。だが、俺は違う。あいつに勝つために、俺の全てを出し尽くす!!)
(少佐との距離は数メートル。この距離は僕の間合いだ。勝ったな)
「聖典、第一章、『救済』」
全てを包み込むような光が一つに収束し、十字の形を成す。
「消え失せろ」
光輝く十字架は、少佐を消し飛ばす勢いで振るわれた。
ーその全てを、切り裂いてやる。
「『神威絶空《カムイゼックウ》、堕天』 !!!!!!」
その一閃は、光を切り裂き、勇者に届いた。
「ッ!!」
少佐の剣は、勇者の頬に掠って、傷を負わせた。
ーこれは、いつか、お前を超えるために編み出した技だ。
その剣は、才能の産物、魔法の全てを切り裂く。
両者は再び向かい合い、次の攻撃を放とうとした。
「っ!!?」
そこへ、歪みが放たれる。
(仲間内で揉めてるのか?なら、利用させてもらう!!)
人類の異変を察知した魔王が、玉座から歪みの闇魔法を放った。
「どこを見ている?」
バルタザール大佐が魔王に風の斬撃を放つ。
右手首を三十度回し、抉り取るように風をぶつけた。
歪みと風がぶつかり合い、相殺される。
その力は互角だった。
(この風、とても強い!!少しでも気を抜いたら斬られる!!)
一人になった勇者に、氷の山が迫った。
「『天を穿つは氷雪山(Blizzard Lost Sky)』 !」
「っ!!」
それを剣で受け止め、そのまま壁に激突していった。
氷は壁を破壊し、勇者共々城の外へと出される。
「あなたは、私が殺します」
ブリュンヒルト中佐が勇者を追って外へ出る。
魔王城の外側、薄く草が生えた大地で、二人が対峙する。
「僕を殺す?そんなこと、できるわけないだろ」
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