特別編 ウルトラカイナファイト part2
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け上がっていく青白い電光が、宇宙の彼方を目指して解き放たれていくのだった――。
◇
「イカロスの太陽」から発信された、人工のウルトラサイン。カイナの窮地を報せるその閃光は、東京にいるカイナとテンペラー軍団も目撃していた。
『……!? あ、あのサインは……!』
『あの救難信号は……地球人類共の紛い物か。ふん、なんという杜撰な作りだ。あのような信号に反応するウルトラマンがいるとすれば、よほどの馬鹿か……偽造を承知で駆けつけて来るような、酔狂者であろうな』
『……ッ!』
弓弦も、「イカロスの太陽」という禁忌の存在は弘原海から聞かされていた。それを使えば、BURKからの永久追放は免れないということも。
(弘原海隊長ッ……!)
そして今、その装置を管理出来る人物は弘原海しかいない。そこからこの現象の背景を汲み取ったカイナは、彼の覚悟を悟り拳を震わせる。
彼の献身に報いるためにも、必ず勝たねばならないと。
――そんなカイナの闘志に、呼応するかの如く。霧散していく信号の向こうから、光り輝く五つの星が現れた。
『……! あ、あれはッ!』
『ほう……どうやら我の見立て以上に、酔狂者は多かったようだな』
否、それは星ではない。人の形を持った、希望の輝き――ウルトラマンであった。
彼らは皆、弘原海という男を知るが故に。自分達に向けて発信されたサインが「イカロスの太陽」によって生み出された偽物であると知りながら、その覚悟に報いる道を選んだのである。
「お、おい見ろよ、あれ……!」
「あぁっ、ああ……ウ、ウルトラマンだ……! あの時、地球を救ったウルトラマン達だぁっ!」
「すげぇ……! こんなことあんのかよッ! 今まで地球を守ってきたウルトラマン達が……今度は、全員纏めて来てくれるなんてッ!」
両手を広げ、空の彼方から飛来する5人の巨人。この星に暮らす誰もが知っている、その勇姿が再び露わにされた瞬間――絶望に包まれていた人から、爆発的な歓声が上がるのだった。
「あれは……!? カ、カメラ! カメラ向けて、早く! せ、世界中の皆様、この中継をよくご覧ください! あの5人のウルトラマンが……皆様も私も、よく知っているあのウルトラマン達が、帰って来たのですッ! この地球の希望は、ウルトラマンカイナだけではなかったのです! 我々はまだ、絶望するには早過ぎたのですッ!」
BURKの完敗。
カイナの窮地。
その光景をただ映像で見ていることしか出来ず、滅びに向かうしかないのかと打ちひしがれていた世界中の人類は、かつて地球を救った救世主達の再来に希望の光を見出している。
聞こえずとも、その歓声を肌で感じていた5人のウルトラマンはやがて、半壊した東京の戦地に勢いよく着地す
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