195 飛ばされた場所で
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そう思いながら日が暮れた。
紂王の屋敷。少年は己の部屋の寝台に入る。その時、ドアがノックされた。
「茂様!」
「あ、はい!」
元気そうな遊女が入ってきた。
「明日の『すけーと』、楽しみですね!私も、他の者も皆楽しみにしてますよ!それじゃ、お休みなさーい!愛してまーす?」
「うん、お休み」
遊女は戸を閉めた。
(スケート、か・・・。久々に滑ってジャンプやスピンを皆に見せてみるか!)
少年は自分がスケートしてジャンプやスピンを披露する姿を想像した。
(もしあれが・・・)
少年は「学校」にいた好きな女子に「凄い」と言われる所を妄想する。
(いや、いや、もう忘れたんだ!!)
少年は気を取り直す。そして夏休みに会った「少女」に見せる所を思い出した。
(そうだ、あの時・・・!!)
少年は夏休みに会った「少女」にスケートができるとアピールした事があった。だが、季節が違うという事で反応が微妙に終わってしまった。
(見せたいな・・・、僕のスケート姿を・・・!!)
少年はそう願いながらも明日を楽しみにしながら眠るのだった。
かよ子達もまた眠りにつく。
「お休み・・・」
「ああ、お休み」
羽根の結界が働いてくれたとはいえ、あの怪獣は結界ごとこの羽根を追い払ってしまった恐ろしい怪獣である。玄奘によって強化された羽根であるというのにとても無力に思った。
(負けたくない、杖を盗られたくない・・・!!)
かよ子は以前、異世界の人間に一度、杖を騙し盗られた事があった。それ以来、杖の所有者としての自覚も強くしたいと思っていた。
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