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ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第5話 (5/5)
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不意に僕の後ろに立ったアイナがそう叫んだ。
何事かと驚いて振り向くヒマもなく、彼女はガラッと窓を開け、次の瞬間そこから外に飛び出した。
「アイナ!」
僕は叫んだが、アイナは振り向きもせず、地面に軽やかに着地すると、そのまま公園に駆け込んいく。
ダダダダ・・・
銃声が鳴り響く。
しかし銃撃をものともせず、怪物は周囲に、稲光をまき散らした。
何名かがその攻撃に巻き込まれて倒れる。ピンチのようだ。
思わず手を握りしめる。
アイナが彼らをかばうように、怪物の前に立ちはだかった。
「ペルソナ レイズ・アップ!」
アイナの声が響き渡る。
その声に呼び出されたかのように、彼女の背後に槍を構えた女神の姿が現れた。そしてその女神が怪物に向かって突進していった。
はっと気づくと朝だった。
僕は布団から飛び出して、窓際に転がって寝ていた。カーテンも窓も開けっぱなしであり、明け方の冷え込みで寒くて目が覚めたのだ。季節はもう秋に差し掛かっている。
それにしても、いったいいつの間に眠ったのだろう。ともかくおかしな夢だった。・・・果たしてどこからが夢だったのだろうか。
起き上がって見回してみたが、アイナはもう僕の部屋にはいなかった。
昨日、アイナと二人で過ごしたのは夢ではなかったはずだ。・・・でも、もしかするとやはり夢だったのかもしれない。
金髪美少女の戦闘ロボ。そんなものがこの部屋に転がり込んでくるなんて、笑い話にしてもあまりに陳腐すぎる。限界を超えて疲れ果てた僕の脳みそが生み出した妄想だと思った方が、はるかに説得力がある。
確かなことは一つ。もう彼女が戻ってくることはない。
それから何週間か経った。季節は秋から冬に代わろうとしていた。
あの日、古本屋で買った本は、ちゃんと僕のカバンに入っていた。それが、少なくともアイナは実在したという心の支えになった。
僕はまだあの会社にいた。
実は、あの直後に「会社を辞めたい」という話を上司に持っていった。
普段の僕の行動力ではありえない事だったが、アイナを失ったことで心の中の何かが折れてしまい、仕事を続ける気力を失ったのだ。
すると上司の報告を聞いた社長が、驚いたことに直に僕のところにやってきた。まあ、小さな会社だから有り得ないことではないのだが、コミュ障な僕は社長と直接話したことがほとんどなかった。
社長は何が不満でやめるのかを丁寧に聞いてきた。これまで他人にはろくに物も言えなかった僕だったが、その時はやけくそな心境だったこともあって、これまでため込んでいた不満やこの会社の問題点を全て吐き出した。前日、アイナを相手にいろいろと説明しまくったことがウォーミングアップになっていたのか、自分でも不思議なほど自然に言葉が出てきた。
話を全部聞いた後で、社長がこんなことを言った。
「
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