暁 〜小説投稿サイト〜
ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第4話(4/5)
[4/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
う噴水があって・・・。」
僕らはその後、ポロニアンモールを後にし、ムーンライトブリッジへと足を進めた。
なんにでも興味津々のアイナに説明をしながら歩くのは楽しかった。僕はこんなに自分がおしゃべりな人間だとは思ってもいなかった。人間相手、特に女性と話をするのが苦手な僕も、アイナ相手だと気兼ねなく話をすることができた。アイナはいつでも僕の話を一生懸命聞いてくれて、僕を否定することもなく、嫌ったりもしない。それがわかるだけに、もっと自分のことを知って欲しくて、僕はひたすらしゃべり続けていた。
今日だけで、10年分くらい一気にしゃべったのではないだろうか。
(なんだか本当にデートしているみたいだな。)
僕の心はずっと舞い上がりっぱなしだった。
こうして僕らはムーンライトブリッジにたどり着いた。
その場所を見た瞬間、いきなりアイナが僕の話を断ち切って「ここは!」と声を上げた。何があったのか、そのまましばらく絶句している。
「どうしたの?」
様子を見ていたが、沈黙に耐えられなくなり声をかけてみた。
「ここでかつて何か重大なことがあったであります。」
「重大なこと?どんなこと?」
「それが・・・どうしてもわかりません。」
アイナが僕の方に向き直った。
「私は早急に正常復帰をする必要があります。」
アイナの口調にはあせりが見えたような気がした。
その後、アイナの雰囲気がすっかり変わってしまった。
口数が減り、あちこち覗きまわったり、脱線したりしなくなった。
一体、ムーンライトブリッジで何があったというのだろうか。彼女自身それが分からずに、ただ焦燥感に駆られているように見えた。
悲しいことに、僕が彼女にしてあげられることは何もなかった。ただ二人で並んで、黙って歩き続けるしかなかったのだ。
念の為、夕方に長鳴神社にも戻ってみた見たが、小学生の女の子が一人で遊んでいるだけで、犬を連れた少年はとうとうやってこなかった。
あたりも次第に暗くなりはじめたので、今日のところはアパートに引き上げることにした。
「結局、今日はあまり成果が無かったね。」
夕食用に途中のスーパーで買ってきた惣菜を食べながら、僕はアイナにそう言った。
「はい。でも街には興味深いものが多くて大変勉強になったであります。有意義な1日でした。」
部屋に戻ると、アイナはなぜか元の打ち解けた感じに戻った。僕はそれがうれしくてほっとしていた。
「まあ、歩き回って疲れたけど、僕も楽しかったよ。今の時期ならもう1日くらい仕事を休んでも大丈夫そうだから、もし良かったら明日も一緒に回ろう。」
正直、こんな風にアイナと過ごせるなら、仕事なんていくらでも休んでやろう、という気分になっていた。どのみち辞めようかどうしようか迷っていたのだ。今の僕にはアイナの方がよっぽど大事だ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ