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ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第3話(3/5)
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いたのは神社だった。
僕の家からは最寄り駅と逆方向になるため、ここまで来たのは初めてだ。この辺だと巌戸台駅の方が近いのかもしれない。
アイナがわき目もふらずにこの「長鳴神社」まで来たのかというと、そんなことは無い。むしろ周りにあるもの全てが珍しくてしょうがないとでもいうように、あっちこっちを見ながらだったので、結果的にかなり時間がかかってしまった。
考えてみると、僕の部屋でも興味津々で見て回っていた。ゴミ捨て場や公園でも、別に特殊なセンサーでサーチしていたわけではなく、単に好奇心でじっくり見ていただけだったのかもしれない。
もしかするとアイナは作られたばかりで、小さな子供のように何もかもが珍しいんじゃないだろうか。
まあロボットに好奇心とか、珍しいという感覚とかがあるのかどうかわからないが、あちこち見て回るその姿には何か生き生きとしたものを感じていた。
階段を上って神社に入ると、境内の一画にブランコなどの遊具が設置してあった。
しかし子供の姿は無く、代わりにどこかやつれた感じの若い男性が一人、ベンチに座っていた。
僕は知らない人に話しかけるのを極度に苦手としているのだが、あまり怖そうな人にも見えなかったので、アイナの手前思い切って話しかけてみることにした。
男性は手元に持ったスケッチブックに、なにかピンク色のワニのようなものを描いている。
(ピンクのワニ? 変なものを描くな・・・)
一瞬戸惑ったが、「すみません。」とおどおどと声をかけてみると、「はい。何か。」と男性は穏やかにやさしそうな声で訊き返してきた。
少し安心して、白い犬を連れた子供の話をすると
「そういえば、時々 夕方頃に男の子が白い犬を散歩させているのを見かけるよ。」
という返事が返ってきた。
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