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ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第3話(3/5)
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実にはなかなかそうもいかないんだよ。遊ぶ側だったときはゲームをただ楽しんで、ここが好きとか、嫌いとか、もっと面白いゲームを作って欲しいとか、好き勝手なことを言っていたんだけどね。作る側になると、自分のしたい仕事だけをやっているわけにはいかない。思い通りに作れるわけでもないし、やりたくもないつまらない作業を果てしなく延々とやらなくちゃならなくなる。長時間労働で体はきついし、その割に給料は安い。遊ぶ側は気楽だけど、作る側は大変なんだよ。」
アイナにゲームの説明をするつもりだったのが、だんだん仕事についての愚痴っぽくなってきてしまった。誰かにこうして愚痴をこぼすのは初めてのことだった。
「人を楽しませることにも大変な苦労がある、というお話ですね。」
アイナが真剣な表情で訊き返してきた。
「そうなんだよ。好きで選んだ仕事なのに、最近はなんだか辛くなってきちゃったんだ。自分が考えていたような仕事とは違ってたんだ。勝手に夢を見ていて、現実とのギャップに悩んでいるんだ。僕の考えが甘かったのさ。今は仕事を辞めようかとまで思っているんだ。」
アイナは僕の泣き言をじっと聞いていた。聞いてもらえるのが嬉しくて、僕はついこれまでこらえていた気持ちを吐き出してしまった。
彼女は考え深げに、床に積まれたたくさんのゲームソフトを見つめ、その一つを手に取った。ロボット少女アイナの登場するあのソフトだった。
「つまり、あなたが楽しんでいた大好きなゲームも、そうやって誰かが苦労して作ったものなのでありますね。」
「えっ? ああ、そうだろうね。」
予想外の指摘に、僕は虚を突かれてうなずいた。
「あなたが大変な苦労して作っているゲームも、誰かが楽しんでいるんですね。」
「そうだね。そうであって欲しいとおもうよ。」
「苦労をして人を楽しませる物を作る。それが連鎖してまた他の人が喜ぶ物が作られる。私には素晴らしい事のように思えるであります。」
アイナの考え方は驚くほど真っすぐだ
「そんな単純なものじゃないよ。」
僕はそれに同意することができず、ただポツリとそうこぼした。
「そうですか。よくわかりません。でも、人が喜ぶのは良い仕事ですよね。」
「そうかな・・・そうだといいな。」
(そういえばゲームを遊んでいる人のことを、いつの間にかあまり考えなくなってたな。)と僕は思った。
その後、しばらく僕が考え込んでいると、アイナは自分が倒れていた場所を見たいと言いだした。彼女としては自分に何があったのかを確認しておきたいのだろう。
彼女がそのままの恰好では、あまりに不自然な目立ち方をしてしまいそうなので、僕の服の中から着られそうなもの選んだ。
スェットパンツの裾をまくり上げ、トレーナーにジャケットを羽織らせる。金髪も目立つのでニット帽をかぶせた。
こうして、少し野暮
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