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ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第2話(2/5)
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、戸惑いながらも主人公はアイナと交流を深めていく。健気で献身的でどこまでも可愛らしいその姿は、人外というファンタジーならではだろう。やがて主人公と結ばれた後にその正体が判明し、アイナは本来の持ち主の元に帰ることになる。この別れのせつなさ。そして持ち主に記憶をリセットされたはずのアイナが、奇跡的に主人公の所へ帰ってくる展開は、アダルトゲームとは思えないほど感動時だ。僕はアイナにすっかりハマってしまった。
このゲームはアダルトシーンを除いた全年齢版でも発売され、そしてアニメ化もされ、アイナはすっかり人気キャラとなった。今では元がアダルトゲームだと知らない人も多いだろう。
金髪ではあるが、突然やってきたロボット少女という点ではアイナと同じだ。思わずオタク男が夢見てしまっても仕方がないじゃないか。
そんなこんなでネクラなはずの僕は、これまでの人生でため込んできた鬱屈したものを全てはじけさせるほどハイテンションになっていた。そんなさなか、突然どっとめまいが押し寄せてきて、いきなり万年床にぶっ倒れた。
実のところ肉体的にも精神的にも、とっくに限界を超えていたのだ。
帰宅してきた時点で既に限界だったのに、大量のゴミを運び、代わりに等身大ロボットを背負っ帰ってきて、挙句に美少女戦闘ロボットにホールドアップされ、さらには現実離れした夢のような話を聞かされる。この怒涛の展開は、今の僕にはあまりに厳しすぎた。ハイテンションに耐え切れず、ついにブレーカーが飛んでしまったらしい。
「と・・・ともかく・・・明日・・・また話をしよう。」
僕はそれだけ声を絞り出すのが精一杯だった。
「分かりました。私はエネルギー節約の為、スリープモードに入るであります。」
そんな彼女の言葉を聞きつつ、意識がブラックアウトした。

夢を見た。
金髪美少女のアイナがピンクのひらひらなメイド服を着て料理をしてくれていた。テーブルで差し向かいに座って楽しく食事をし(うちにはテーブルなんてない)、それから一緒にお風呂に入って(うちの風呂場には、二人で入れる広さは無い)、その後ベットインする(うちにはベットもない)、という絶対に人に言えないような恥ずかしい夢だった。

目を覚ますと外は既に明るかった。時計を見るともう9時を過ぎている。
やばい!会社に行かなきゃ、とドッキリしたところで、今日が久しぶりの休みであることを思い出した。
地獄のような日々は終わったのだ。もちろんとりあえず・・・ということで、すぐにまたいろいろとやらされる過酷な日常に戻るのだろう。
今は何もかも忘れて、このひとときの安息にどっぷり浸りたい。二度寝しよう・・・そう思って寝返りをうってギョッとした。
そこに金髪の女の子がいたからだ。
足を投げ出して壁にもたれたまま目を閉じている。
昨夜の記憶が戻ってきた。

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