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ペルソナ3 ネクラでオタクな僕の部屋に記憶を無くした金髪美少女戦闘ロボがやってきた結果
第1話(1/5)
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かのゲームか、アニメのキャラなのだろうか。それともアートな芸術作品なんだろうか。
ガレージキットの展示会などを見に行ったこともあるが、ここまで人間の顔をリアルに再現したものは見たことが無い。
あまりの完成度と美しさに魅入られてしまい、しばらく目が離せずにいた。このままゴミと一緒に放置して立ち去るのはあまりに惜しい。誰だか知らないが、廃棄するというなら僕が欲しいくらいだ。
しばし迷った挙句、思い切って部屋に持ち帰ることにした。
ともかく抱えて起こしてみる。顔は硬直しているが関節は動かせるようだ。その体は奇妙に生暖かく、なんだか人間の体温を連想してしまう。少し気が引けるが、これは等身大のフィギュアに過ぎないのだ。
なんとか起こして背負うとしたが・・・
「お・・・重・・・。」
人間の体よりはるかに重い。金属を使用しているから当たり前なのだろうが、これはかなり厳しい。
それでもずるずると引きずりつつ、少しずつ少しずつ前に進む。過酷な労働でヘトヘトになのに、このさらなる苦行はいったいなんなのだろうか。
アパートまで戻り、エレベーターを使用して2階に上げる。こんなにエレベーターをありがたいと思ったことは無かった。
幸い深夜ということもあって、部屋にたどり着くまで誰にも出会わなかった。こんなところを見られたら、怪しいどころの騒ぎではない。
かなりの時間をかけて、なんとか部屋に運び込む。部屋に入ると、全身汗まみれのまま万年床にひっくり返って動けなくなってしまった。そのまましばらく息を整える。下手するとこのまま眠りに落ちてしましそうだ。だが美少女人形のことがどうしても頭から離れない。それだけを支えになんとか起き上がると、冷蔵庫からビールを一本取りだしてグイッとあおる。その冷たいノド越しで活力を取り戻し、人形のところへ戻って、改めてしげしげと観察した。
明るいところで見ると、改めて驚くほど繊細な造形だった。
顔は表情が固まっていることを除けば生きている人間にしか見えない。いや、むしろ人間離れして美しい顔だった。うっとりと見惚れる。恥ずかしい話だったが、その時 僕はこの人形にすっかり一目ぼれしてしまっていたのだった。
そっと手を伸ばして触れてみると、頬は本物の人間のようにみずみずしく柔らかかった。そして今更ながらに、右側の頬が何かで黒く汚れていることに気づいた。
座卓に置かれたPCの横からウェットティッシュを取り、顔の汚れを拭ってみると、案外簡単にきれいにすることができた。
こんなリアルな造形ができるのに、なぜ関節部が金属なのだろうか。そもそも何の為に造ったものなのか、その使用目的もわからない。
(まさか・・・性交用のラブドールとかじゃないよな。)
もしそうなら、体の方をもっと女性的にやわらかく作るはずだ。
それでも、局部がどういう造形になっ
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