第四百八十九話 それぞれの世界を越えて〜絆を結ぶブイヤベース〜その十
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「これは」
「やはりそうですね」
「これ位でいい、相手は神とその手下だ」
煙草を手にして述べた。
「だったら訓練もこれ位がいい」
(それでもこいつ等容赦しなさ過ぎだがな)
心の中で呟きもした。
(生き返られるからいいってものでもねえだろ)
「ああ、今日の訓練では死人は出ないよ」
江戸川は訓練を見て言った。
「今日もって言うべきか」
「わかるんですか?」
「うん、僕にはわかるんだ」
江戸川はコッコロの問いにも答えた。
「見ていたらね」
「そうですか」
「僕は推理の能力があるからね」
自分であると信じているそれの話もした。
「だからね」
「そうですか」
「どうしたら死ぬかもわかるよ」
「そうなんですね」
「うん、擦れ違った人にそう言ったこともあるよ」
その擦れ違ったのが織田作之助とは今も知らない。
「だから死にそうな人にはね」
「注意されますか」
「どうしたら生きられるかね」
「そうですか」
「このことが凄く助かるんだ」
エミリア=ハーミットは真顔で話した。
「死んだら生き返らせてもらえるにしても」
「やっぱり死なないことが第一ですね」
「だからね」
エミリアはペコリーヌに答えた。
「それでね」
「死なないことがですね」
「第一でね」
それでというのだ。
「江戸川さんに言ってもらえると」
「助かりますか」
「本当にね」
「まあどうしても死にそうにない人もいるわね」
今真顔で言ったのはタツマキだった。
「やっぱり」
「それは誰ですか?」
「この人とかよ」
タツマキはここでアスタを指差してペコリーヌに述べた。
「無駄に生命力と悪運が強いから」
「だからですか」
「大怪我をしても」
それでもというのだ。
「生きるわ」
「それはそれでいいことよ」
折木有里は微笑んで述べた。
「本当にね」
「私もそうなる様にするわ」
タツマキはこのことは真顔で述べた。
「S級としてね」
「まずは死なないことだ」
一色健次郎も獺のぬいぐるみ姿で腕を組んで言い切った。
「傷を負うことは仕方ないが」
「まずはですね」
「死なないことだ、だから江戸川君がそう言えばな」
「素直にですね」
「聞いてくれ、死ぬと何かと不都合がある」
ペコリーヌにこう話した。
「わしも死んだことがあるから言える」
「あるんですか」
「一度な、ちなみに今は死んでおらん」
このことは強く言った。
「精神をぬいぐるみに移動させているだけだ」
「だから喋られるんですね」
「そうだ」
「ちなみに本体は今は冷蔵庫の中じゃ」
巻がこのことを話した。
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