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八条学園騒動記
第六百五十話 終わってからその十三

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「まだね、けれど」
「面白くないから」
「というか読んで腹が立つから」
 そうした作品だからだというのだ。
「もう運営が問題と判断して」
「削除してもだね」
 ジョンが言った。
「それでも」
「もう誰もね」
 それこそというのだ。
「思わない様な」
「酷さがあるんだ」
「そうなの」
「その作品でもうその作者の評価決まったっていうか」
 ジョルジュはここでこう言った。
「聞いてる限りだとまともな創作に触れたことないし社会生活もまともじゃないから」
「まともな人じゃないでしょ」
「相当駄目な人だね」
「人間としても創作者としてもね」
「ワーグナーの人間性は有名だけれど」
 浪費家で反ユダヤ主義者でかつ弟子の妻を奪う様な人間であった。
「それでもね」
「ワーグナーは沢山の創作に触れていて魅力もあったから」
「人間として」
「敵も多かったけれど」
 それは事実でもというのだ。
「けれどね」
「味方もいたね」
「バイエルン王とかね」
 この時代ではバイエルン王国は復活している、それもヴィッテルスバッハ家が王家となってそうしてエウロパに存在している。
「他にもね」
「慕う人がいたね」
「そうだったわ」
「その行いから敵も多かったけれど」
「味方もね」
「それなりに魅力もあったんだね」
「いい部分もね」
 人としてのそれもというのだ。
「あったのは間違いないわ」
「そうだね」
「けれど」
 それでも言うのだった。
「その作者はね」
「そういうのもなくて」
「もう何もかもが駄目」
「作品も酷過ぎて」
「作者個人の性格も酷くて」
「余計に駄目に感じるの、というか何もない人が創作したら」
 カトリは難しい顔で話した。
「本当にね」
「碌でもない作品になるんだね」
「まともな社会経験もなくて創作に触れたこともなくて」
「それで人格も行いも駄目なら」
「何もいいことはない作品になるんだ」
「絵だけはそこそこいいけれど」
 それでもというのだ。
「他はね」
「駄目過ぎる」
「そんな酷い作品なんだ」
「ええ、だから大炎上がずっと続いてるのよ」
 それこそというのだ。
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