刻みし一閃の燈火
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。可奈美を狙った蛇たちだが、千鳥の斬撃によって届くことはなかった。
瞬速の可奈美は、八つの毒牙を掻い潜り、一度着地
美炎から渡された加州清光。
そして、千鳥。
二本の御刀をすり合わせ、可奈美は跳ぶ。
ヤマタノオロチの頭部を足場に、さらにジャンプ。天井に張り付きながら、二本の剣で構える。
「これが、私の……! 私と、美炎ちゃんの剣術!」
勢いを付けて、ヤマタノオロチに向けて跳ぶ。
長く、紅蓮の蛇たち。それを回転してよけ、一気に切り裂く。
切り落としたそばからどんどん回復していく蛇たち。
蛇の口から発射される炎と雷。
それを、千鳥と加州清光で受け止める。
「うおおおおおおおおおっ!」
千鳥は雷を。加州清光は炎を。
それぞれは断ち切った。
驚いたヤマタノオロチは、そのまま目を丸くする。
「行くよ……!」
可奈美は、深く、息を吐き出す。
だが、そうしている間にも、ヤマタノオロチは再び八つの奔流を放つ。それらは互いに混じり合い、無数のエネルギー体になる。
「うおおおおおおおおおおおッ!」
だが、可奈美はその全てを切り払う。
黄緑に輝く可奈美の体。その左右の腕が、それぞれ深紅の光を帯びていく。
千鳥の太阿之剣。
加州清光の神居。
それぞれの刃が、ヤマタノオロチの光線を打ち消していった。
「これで……終わらせる!」
可奈美の体を、二つの赤が染め上げていく。
二本の剣を構えながら、可奈美は跳び上がる。
「迅位!」
その速度は、すでに物理法則を越える。
八つの頭をそれぞれ切り裂きながら、どんどん高度を上げていく。
「あなたを倒すことに……」
灼熱の炎を掻き消し。
黄昏の闇を切り開き。
怒涛の波を打ち壊し。
光来の雷を引き裂き。
溶解の毒を蒸発させ。
暴圧の風を押し返し。
衝撃の地を砕け散り。
閃烈の光を掻き消した。
「ワクワクしてきた!」
千鳥を振るう可奈美の顔は、どんどん笑顔に。
一方、ヤマタノオロチたちの唸り声は、どんどん焦りが募っていく。
そして。
ヤマタノオロチ、その長い胴体を伝い、可奈美は各蛇たちを切り開き。
「これで……終わりだよ!」
ヤマタノオロチが吠える。
まるで、終わることなどありえないと訴えるように。
そして。
千鳥にもまた虹色の光が灯る。
ヤマタノオロチの遥か頭上で、可奈美は告げた。
「無双神鳴斬!」
体を回転させながらの斬撃。シンプルながらも鋭い一閃は、八体へ無数の斬撃を与えていく。
そして、最後の一撃。可奈美の光の斬撃は、一気にヤマタノオロチの首を刎ね飛ばし。
ヤマタノオロチの首
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