刻みし一閃の燈火
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ことはない。怯えた目ながらもツクヨミを睨み返していた。
ツクヨミは鼻を鳴らしながら、改めて美炎を睨みつける。
「貴様……我が同胞……とは言い難いな。貴様は荒魂か? それとも人間か?」
「わたしは、人間だよ」
そう言いながら、加州清光がツクヨミの鞭を切り払った。ツクヨミは鞭を振り払い、切り捨てた。
「人間? 貴様の体は、明らかに我が同胞のものだ。それに、そもそも人間なら、なぜ荒魂を守ろうとする?」
「友達だからだよ! 人間でも、荒魂でも関係ない!」
「ほう……」
ツクヨミは冷たい眼差しでコヒメを見下ろす。
「我が同胞よ。どうやら、貴様が言ったことは間違いだったようだ。今、この者は我を祓おうとしているではないか。どうやら、友人以外の荒魂は抹殺対象のようだ」
「それは……」
「それは違うよ!」
美炎は大きく否定する。
「わたしたち刀使は、むやみやたらに祓ったりしない! まあ、フッキーはちょっと怪しいけど……でも……っ!」
「戯言を!」
ツクヨミは、また目より雷光を放つ。
彼の主力たる遠距離攻撃に、美炎は数歩後ずさる。だが、即座に転がって回避、接近する。
だが、美炎よりもツクヨミの方が剣の出が速い。あっという間に防戦一方となっていく。
「出来ん……出来ん……!」
だが、優位な状況だというのに、ツクヨミは否定の言葉を紡いでいる。
「これまでも、人間は皆、我へ刃を向けてきた! 今も、過去も! 今更それを覆すことなどできん!」
ツクヨミの眼から、また雷光が放たれる。
美炎は加州清光を回転させ、発生した炎の壁を作り上げて防御する。
「この……っ!」
さらに、その隙にツクヨミ自身の剣技が襲ってくる。
防御した美炎は、そのまま打ち合いとなった。
「このっ!」
再び振るわれる銀の剣。それを掻い潜った美炎は、振り抜くと同時に炎を宿した。
激突によって、美炎の加州清光と、ツクヨミの剣がともに弾かれる。それぞれが回転しながら宙を舞う中、美炎はすでに拳を固めていた。
「!?」
「分からず屋!」
美炎の拳は、そのままツクヨミへ振るわれる。
ただの拳。だが、美炎の体内の炎により向上したそれは、神々の時代より憎しみを重ねた神の一柱を殴り飛ばした。
「!?」
「誰も許さないから、永遠に戦いは終わらないんだよ! でも、人間と荒魂はきっと共存できる! わたしとコヒメが、その証だよ!」
だが、ツクヨミは美炎を睨み続けている。
美炎は息を吐き、コヒメの肩を掴む。
「コヒメ、ここから……出るよ!」
「ツクヨミは……!?」
「今はできない。でも……!」
コヒメを胸に抱えた美炎は、一気に上昇していく。刀使の
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