第四百八十九話 それぞれの世界を越えて〜絆を結ぶブイヤベース〜その六
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「凍らせたいと思うことはです」
「あるのか」
「はい」
実際にというのだ。
「どうも」
「セッケさんは無性に恰好つけたがるから」
京子も言った。
「そこがね」
「悪い人じゃないけれどな」
このことは冬児が述べた。
「煽られてな」
「いらって来る時あるのよね」
「そうなんだよな」
「まあしかし悪い人じゃないんですよね」
「それは事実だな」
「そうよね」
犬神、猿神、雉神も話した。
「面倒見いいし」
「仲間思いでね」
「いざって時は絶対に助けてくれます」
「俺は色々言われるな」
「それでも出世してるな」
ヤミは彼のこのことを指摘した。
「王様の傍にいて」
「まあそうですが」
「よかったな」
ヤミの今の言葉に祝福は全くなかった。
「これからも王様を頼むな」
「はい、まあそれは」
「あの、話聞いたけれどさ」
カイトが言ってきた。
「王様だけな」
「そうだよね」
「何か無能?」
「そんな気がします」
ナガレとフクタ、ミツオも言うことだった。
「王族の方は皆さん優秀ですが」
「何か王様だけ?」
「そうだよね」
「それは言うなよ」
セッケもそれはと言った。
「王様には」
「本人さんは気付いてないからな」
ヤミも言ってきた。
「だからな」
「ああ、それじゃあな」
カイトが四人を代表して応えた。
「そうするな」
「よくな」
「しかし王様だけそうなのか」
セキトも思うことだった。
「上手くいかないな」
「世の中そんなものじゃ」
こう言ったのはクロノワールだった。
「トップだけがじゃ」
「駄目ってことか」
「他はよくてもな、しかしな」
クリノワールはカイトにこうも言った。
「逆にその方がいい場合もあるのじゃ」
「会社だと社長が駄目だってことだよな」
「うむ、しかしな」
「社長が駄目でもか」
「その社長が余計なことをせずな」
そうしてというのだ。
「周りがしっかりしておればな」
「かえっていいんだな」
「そうしたものじゃ」
「そういえば」
今度はさちがミモザを見た。
「ミモザさんもノエルさんもレオポルドさんも」
「実は他の王族の方もだよ」
さちにチャーミーが言ってきた。
「凄く出来るよ」
「それで騎士団長の人達もしっかりしてるからですね」
「変なの身込んだり女遊びばかりしてるけれど」
そうした人間が王だがというのだ。
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