第四百八十九話 それぞれの世界を越えて〜絆を結ぶブイヤベース〜その四
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「自分の努力次第でな」
「そして前を向いてですね」
「生きられてな」
「性格もですね」
「そうだ、嬢ちゃんもだろ」
「はい」
綺凛は素直な声で答えた。
「叔父様と別れて」
「そうだろ、人間ってのは環境で性格も変わってな」
「過去のこともですね」
「認識を変えてな」
「前にですね」
「進めるんだよ」
それが出来るというのだ。
「だからな」
「前を向いてですね」
「生きることだ、過去に縛られてるとな」
「過去から進めなくて」
「性格もな」
今話しているそれのこともというのだ。
「前向きじゃなくなるんだよ」
「だから嫌な過去があっても」
「克服することだ」
マトリフは今度は紗夜に話した。
「そうすればいいんだよ」
「そうですね」
「ああ、それとな」
マトリフはさらに話した。
「失敗は覚えておけ」
「そこから学ぶことですね」
小林が問うた。
「そうですね」
「そうだ、人間何で一番成長するかっていうとな」
「失敗をしてですね」
「そこからだからな」
「だからこそですね」
「失敗は覚えておけよ」
小林にも笑顔で話した。
「失敗しない奴もいないしな」
「誰もがだからですね」
「ああ、授業料は高いけれどな」
それでもというのだ。
「よくな」
「覚えておくことですね」
「それが本当に糧になるからな」
それ故にというのだ。
「覚えておいてな」
「そこから学ぶことですね」
「だから頭打ったり鼻が折れてもいいんだ」
そうしたことがあってもというのだ。
「痛い思いをしてもな」
「痛い思いは忘れないですね」
輝気が応えた。
「痛ければ痛い程」
「そうだろ」
「僕もそうでした」
自分もというのだ。
「かつては」
「頭打ったな」
「全裸になって髪の毛がなくなりました」
「そりゃ相当だな」
「ですがそれでわかりました」
そのうえでというのだ。
「そして今の僕があります」
「そうだろ、人ってのはな」
「頭を打ってですね」
「鼻を折ってな」
「学んでいきますね」
「こいつなんてな」
ポップを指差して話した。
「それこそな」
「何度もなんだよな」
ポップは腕を組んで述べた。
「頭打ったからな」
「そうだな」
「本当にな」
「けれどポップがいてくれてだよ」
ダイが微笑んで語った。
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