第四百八十九話 それぞれの世界を越えて〜絆を結ぶブイヤベース〜その二
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「アスタさんですよね」
「ああ、覚えてくれよ」
「アスタさん覚えることは」
「実は苦手なんだよ」
アスタは笑って自分から話した。
「俺頭悪いからな」
「ご自身で言われます?」
「実際そうだからな」
やはり笑って話した。
「頭使うのが一番苦手なんだよ」
「書いていけば覚えますよ」
そのアスタにエリコが言ってきた。
「そうすれば」
「それでか?」
「はい、そうすれば」
こう言うのだった。
「覚えられますよ」
「そうなんだな」
「ですから」
エリコはさらに話した。
「書いてみますか?」
「そうするな」
「早速ですね」
実際にペンと紙を出して大きな字で書くアスタに言った。
「そこは」
「思い立ったらだからな」
「事実書いたら覚えやすいんだよな」
ポップはその通りという顔で述べた。
「これが」
「えっ、じゃあ書いたら学校の授業も頭に入るのかよ」
さりなはポップの話に驚いて問うた。
「そうなのかよ」
「ああ、そうだよ」
ポップはその通りだと答えた。
「これがな」
「そうか、じゃあ書いて覚えるか」
「勉強はすればする程頭に入りますよ」
ベスターが笑顔で言って来た。
「そうすれば」
「すればいいのかよ」
「はい、ですから雫芽さんも」
さりなもというのだ。
「そうされますと」
「勉強が出来る様になるんだな」
「左様です」
さりなにいつもの穏やかな口調で述べた。
「そうされては」
「正直あたしこのままだと名前書いたら入られる高校しか行けないしな」
自分の今の成績ではとだ、さりなは言った。
「それだとな」
「そうなのよね」
「あたし達もね」
えりかと川野愛もだった。
「さりなと三人でね」
「そんな高校しか入れないのよね」
「勉強しろ」
酒木さくらの突っ込みは無慈悲なものだった。
「ベスターさんの言う通りにな」
「実際にそうするな」
「あと桜井もだがな」
「俺もかよ」
「お前も成績悪いだろ」
今度は智樹に言った。
「やっぱり名前書いて通る高校位だろ」
「そうだけれどな」
「だったらな」
「俺もか」
「勉強しろ、朝霧の兄さん程でなくてもな」
「要さんも頭いいよな」
「男に好かれるけどな」
それでもというのだ。
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