第二章
[8]前話
「理系だと慶応の医学部も行けるぞ」
「あそこもですか」
「八条大学だとな」
「先生八条大学出身でしたね」
「ああ、あそこは法学部と医学部が全国トップクラスだがな」
それでもというのだ。
「そのどちらもな」
「合格出来ますか」
「ああ、お前の成績だとな」
「どんな大学でも行けますか」
「本当にな」
「では海外留学も」
「目指すか?」
担任の目はここで光った、そのうえで恵梨香に問い返した。
「そうするか?」
「いいでしょうか」
「ああ、日本で物足りないなら目指してみろ」
「わかりました」
恵梨香も頷いた、そうしてだった。
英語をさらに勉強した、そして。
日本の大学は受験しなかった、しかしだった。
「やったな、ケンブリッジか」
「合格しました」
「うちの学校でも滅多にないぞ」
「あの大学の合格はですね」
「東大京大でもトップだからな、やっぱりあの中学にいたからか」
「いえ、この学校で頑張ったので」
簡単過ぎると思ったその授業それにテストもっと言えば予習復習をとだ、恵梨香は担任に笑顔で答えた。
「ですから」
「そうか、うちで頑張ったからか」
「そう思います」
「お前がいたところと比べたらうちは落ちるがな」
「ですがそこで頑張れば」
「こうなれるってことか」
「そう思います、環境よりも」
それ以上にというのだ。
「自分の努力が大事とです」
「思うか」
「はい、駄目でしょうか」
「そうだな、お前はここでも努力したからな」
前いた場所より劣る場所でもというのだ。
「結果を出せたな、じゃあ今度はな」
「ケンブリッジで、ですね」
「頑張ってくれよ」
「そうしてきます」
恵梨香は笑顔で答えた、そうしてだった。
ケンブリッジに入学しそこではそれまで以上に結果を出した、そのうえでこの大学の教授にまでなった。全てはこの高校の頃からはじまったことだった。
前いた学校程でなくても 完
2022・2・22
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