第68話 白い影の調査
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気が向いたらな」
「また来てくれよなリィン、今度は俺達が勝つからな!」
「アネラスちゃんもフィルちゃんもまたね〜♪」
三人に見送られて俺達は倉庫を後にした。
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その後俺達はレイヴンのメンバーから情報を貰って残る二つの目撃情報を得る為に姉弟子と共にエア=レッテンの関所に向かっていた。
「えへへ、弟弟子君と二人だけで一緒に行動するのって初めてだね」
「そう言われるとそうですね」
「でもよかったの?フィーちゃんと一緒じゃなくて」
「俺達だけで行動すれば事情を知らない遊撃士たちが警戒するかもしれません」
「そう言う事じゃなくて……」
エステルとフィーはもう一つの目撃情報のあったマーテル孤児院に向かっている。それぞれ反対の方向だから分かれた方が良いと判断した結果だ。
フィーは孤児院でお世話になっていたから子供たちに会いたかったと思うしエステルもいれば問題は無いと思うんだけど……
「だってレイヴンの子達にあんなに嫉妬していたのにフィーちゃんと離れてもよかったの?」
「えっと……」
どうやら俺は相当感情を丸出しにして戦っていたらしい。姉弟子はふざけてそう聞いたんじゃなくて本当に心配してくれているのだろうとは分かったが……
「そんなに顔に出てましたか?」
「うん、すっごく面白くないって顔してた」
「そうですか……」
「あのさ、お節介かもしれないけど聞いてもいい?どうして弟弟子君はフィーちゃんやラウラちゃんと付き合わないの?どう見ても両想いだし問題は無いと思うんだけど……」
「……俺が悪いんです。俺だって本当はもうわかっているのに、過去の出来事が頭によぎってどうしてもあと一歩が踏み出せないんです……」
姉弟子は悪気なく純粋にそう思って質問したんだろう、でも俺はそう返す事しかできなかった。
エレナが死んだあの日、俺は誰かを好きになるのが怖くなった。俺が好きになった子は死んでしまうんじゃないかと思ってしまうんだ。
「……ごめんね、弟弟子君にも色々あるのに興味本位でこんなこと聞いちゃって」
「気にしないでください。俺がいつまでも引きずっているのが悪いんです」
何かを察した姉弟子は申し訳なさそうな顔をするが俺は気にしないでくれと言う。
「いつまでも過去に囚われている訳にも行きません。俺は必ず鬼の力を使いこなせるようになってフィーとラウラの想いに応えます」
「そっか……なら私は姉弟子として応援するよ!もし私にできる事があるなら遠慮なく言ってね、力になるから!」
「ありがとうございます、姉弟子。頼りにしていますね」
姉弟子にお礼を言い俺達は街道を
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