第68話 白い影の調査
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わたしが好きなのはリィンだから他の男の人に言い寄られても受けたりしないよ」
「お、おう……」
フィーはハッキリと俺が好きだと言ってくれた、すると胸の不安が少しなくなっていった。
こんないい子の告白を保留にしてるくせに他の男に言い寄られるのを知って不安になるなんて俺って本当に情けない男だよな……
「それにわたしが取られそうだって不安ならこうしてればだいじょーぶだよ」
「お、おいフィー……」
フィーは俺の腕に自らの腕を絡めると更に指を恋人がするように絡めてきた。
「これならわたしたちがそう言う関係だって思いこむよ。ねっ、これなら安心でしょう」
「……そうだな」
確かに何故か胸の不安はとれた。恥ずかしいが俺はフィーと手を繋いだまま行くことにした。
「あはは、フィーってば積極的ね。あたしも負けてらんないわね!」
「そうだね。ヨシュア君を連れ戻したら思いっきり甘えてあげるといいよ!」
エステルと姉弟子の温かい眼差しを受けながら俺達はレイヴンのアジトへと向かうのだった。
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――――――
―――
「ここがレイヴンのアジトよ。おじゃましまーす!」
エステルはそう言ってまるで友達の家に入るかのように中に進んでいった。
「あん、一体誰だ?ここがレイヴンの……ってお前は!?」
「エステルちゃーん!フィルちゃんも!久しぶりだなぁ!」
中にいたメンバーの内若い男の三人がエステルを見て反応する。確か彼らがレイヴンのリーダー格の三人だったな。
「久しぶりねアンタ達、相変わらず元気そうで何よりだわ」
「はっ、そりゃこっちのセリフだぜ。それで態々こんなところに何の用だ、態々顔を見せに来たって訳じゃないんだろう?」
「うん、あたし達今日はギルドの仕事できたの。実は……」
エステルは彼らに白い影を見たメンバーがいる事を聞いてココに来た趣旨を話した。
「……なるほどな。確かにその白い影を見たって奴はウチにいる」
「なら……」
「だが条件がある。情報が欲しければ俺達と戦え」
「えっ?どうして」
レイヴンのリーダー格の三人の一人であるロッコは俺達に勝負を挑んできた。何が目的なんだ?
「最近魔獣も強くなって俺達も苦戦しちまってるんだ。このままじゃレイヴンの名が廃っちまう」
「なるほど、それであたし達に稽古してほしいって事ね」
「まあな。だがこっちはマジで勝ちに行かせてもらうぜ。もし俺達が負けたら知ってる情報を全て教えてやるよ」
「あたしたちが負けたら?」
「そうだなぁ……」
「はいはーい!俺エステルちゃんかフィルちゃんとデートしたい!」
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