セルコー討伐戦?
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ュンヒルト中佐がそんなことを言った。
「わかった。言ってみろ」
バルタザール大佐が聞き入れる。
「まず、私が氷の足場を複数作ります。そして、大佐はそれを風で竜のところまで飛ばしてください。ここまではいいですか?」
「ああ、可能だ」
「それで、その浮いた足場に誰かが乗って、竜を落としてほしいんですが...」
ブリュンヒルト中佐が辺りを見渡し、一人を指さす。
「アルフレート少佐、あなたに頼んでもいいです?」
「え?俺ですか?いえ、やります!!やらせてください!!」
一瞬動揺したものの、決意を固めた。
「それでは、作戦を開始する!!」
バルタザール大佐が合図を取った。
「いきます!!!!」
「『咲き乱れるは雪月花(Flower of Blizzard)』 」
氷が空間に咲き、足場の形に分解される。
「大佐!!位置に付きました!!飛ばしてください!]
「ああ!!!頼んだぞ!!」
数多の氷と共に、アルフレート少佐は空高く飛んだ。
「アルフレート少佐、高度300!!目標との距離およそ500!!」
最も強い風に乗り、規格外の速さで上昇していく。
「高度500!!目標までおよそ300!!!」
そこまで来て、竜の口が光った。
「まずい!!!!光線が来る!!!」
「頼む!!避けてくれ、少佐!!!」
(竜の口が光った...!?光線か!?)
高速で上昇する中、アルフレート少佐はいち早くそれに気づいた。
(一度狙いを定めれば変えられないはず。なら、定まった時、放出するために口を少し上げた時だ。)
竜が口を少し上げて、光線を発射する。
(今だ!!!!)
近くの氷を蹴り、位置をズラす。
「くっ!!」
僅かのところで、光線を躱した。
そして...
「高度800!!目標に到達しました!!」
高度800。竜とアルフレート少佐が、氷の足場を挟んで対峙する。
少佐は、素早く足場を跳んでいき、竜の真上へ到達した。
「見ろよ。俺の方が上だぜ?」
そして、剣を大きく振りかぶった。
「俺は魔法も使えないし、特に才能もない」
己を鼓舞するように、少佐は言い始める。
「けどな、それでも今!!俺にしかできないことがあるんだ!!!」
そう言って、剣を竜に振り下ろした。
(俺じゃこのままこいつを切り落とせない。なら、地上に落とすことだけ考えろ。そうだ、狙うなら、翼だ)
そして、アルフレートの剣は竜の右翼に突き刺さった。
「片翼じゃ、飛べねぇよな?」
バランスを崩し、竜が地上へと落下していく。
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