第七十七話 王都の地下世界
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☆ ☆ ☆
アニエスの分隊にもルイズとアンリエッタが地下迷宮で行方不明の情報が入った。
「前にジャックさんが聞いた子供の声は、聞き間違いじゃなかったんですね」
「そのようだな。ウォーター・ビットからの新しい命令書では探索を中断して、御二方を至急保護せよと言って来た」
「了解したっす」
「予備のウォーター・ビットを放ち情報収集をさせましょう」
「うむ、私もそれを考えていた。アニエス、ウォーター・ビットを3つ放て」
「了解」
アニエスは三つの革製の水筒の封を開けた。
水筒の口からウォーター・ビットが飛び出し、迷宮へと散って行った。
「各分隊も同じようにウォーター・ビットを放って偵察を開始したようです」
「よし、我々も王妹殿下の捜索に向かおう」
「了解」
デヴィット達はウォーター・ビットから送られる情報を見ながらルイズ達の捜索を開始した。
……ルイズとアンリエッタの姿を求めて彼是三時間ほど過ぎただろうか。
司令室では、各分隊のウォーター・ビットから得られた情報を照会しながらローラー作戦を実行し、地下迷宮の奥へ奥へを進み続けた。
「地上から100メイルの地面に到達しました」
「王妹殿下はまだ見つからないのか」
「未だ発見の情報はありません」
デヴィットとアニエスが話していると、ジャックがまたも急に立ち止まった。
「ジャックさん。また何か聞こえましたか?」
「分からんが悲鳴だった」
「え!?」
「近いぞ」
言うや否やジャックは駆け出し、デヴィット、アニエス、ヒューゴの三人は後に続いた
湿気の強い通路を右へ左へ方向を変えながら進むと、薄っすらと明かりの灯る巨大な空洞へ出た。
「な、なんだここは!?」
デヴィットは、地下の巨大な空間に呆気に取られた。
某ドーム球場十個分の広さで、天井には数百数千を越す数の魔法のランプが立てられ照明となっていて、壁には何かの神殿の様な装飾が施されていた。
「一体、何百、いや何千年前の建物なんだ?」
「分かりません。ですが地下にこの様な場所があるとは聞いた事がないです」
アニエス達は呆気に取られていると、
「誰か助けて!」
と聴き覚えのある声が助けを求めていた。
「アンリエッタ様!!」
「!? アニエス? 助けてアニエス!!」
一人正気に戻ったアニエスはアンリエッタの助けに応える。
「そうだ、王妹殿下をお救いせねば。アニエス、王妹殿下のお声は何処から聞こえた?」
「この神殿の向こう側です」
「遠いな」
デヴィットらはアンリ
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