戦士の日常@
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ーガイネス戦役 対四天王戦ー
人類軍とデッドライダーとの最後の戦いが始まろうとしていた。
人類軍の先陣が、デッドライダーへと向かう。
両者の距離はいよいよ近い。共に射程圏内だ。
先手を打ったのはデッドライダーの方だ。最後の魔弾を弾き飛ばす。
しかして、その威力は先ほどまでとは段違いである。
数が減って操りやすくなったのか、強力な個体を残しておいたのか、あるいはその両方か。
魔弾はかつてない勢いで、ただ真っすぐ、直進する。
しかして男は、それを前にして尚、迎え撃とうと待ち構えていた。
人類最強とも謡われるバルタザール大佐である。
その容姿は、貫禄があり、まさしく頑強。
全身に猛り狂う暴風を身に纏い、それら全てを右腕に巻き付ける。
嵐のような一撃と魔の砲弾が追突する。
否、それは追突などではない。
正確には、抉っていたのだ。
魔弾の内部にて発生した嵐は、内側から魔族をバラバラにして弾き飛ばした。
(本来、その攻撃力の低さから補助にしか使われない風魔法で、最後の魔弾を抉り飛ばすか。そうだ、こいつが、僕が最終的に倒すべき相手だ)
勇者は、決意に満ちた表情で、遥か後ろからその様子を眺めていた。
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ー大戦前 公園ー
あるとき、バルタザール大佐は公園の前を通りかかった。
ふと公園の様子を見ると、何やら子供達が困っている風だったので、とても放ってはおけず、中へと入って行った。
「どうかしたか?」
腰を下げて、穏やかに子供たちへ尋ねる。
「あの、ボールが木にひっかかって.....」
子共は、目の前の男の風貌から多少萎縮しつつも、敵意はないことを感じて、頼ることにした。
「そうか。わかった」
男はあっさりと答え、素早く木に登り、ボールを取ってきた。
本当は木を思い切り殴ってボールを落とすこともできたが、公共の物を傷つけることに躊躇し、結果木に登ったのだ。
「これでいいか?」
そう確認して、男はボールを差し出す。
「は、はい!ありがとうございます!!」
子供たちの嬉しそうな顔を見て、男は満足げに去って行く。
(人を助けることは無駄ではない。大佐として選ばれたからには、人類に貢献し、守る責任がある。)
男は、一度気を引き締めて、軍本部へと向かって行った。
ー同時期 数分前 公園横ー
(公園に
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