ガイネス戦役B
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剣先に光魔法を込める。
「消え失せろ」
そして剣先が魔弾に軽く触れる。その瞬間、音もなく、ただそこにあったものは塵も残さず消滅した。
「いらない手間を増やすなよ、ったく」
そして再び視線を最前線へと向ける。
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全身を黒い布で覆った騎士のようなものが歩行型に騎乗している。
あれが魔族四天王、デッドライダーだ。
魔弾を全て失った今、デッドライダーはかなり劣勢といっていいだろう。
その背後から、一人が奇襲を仕掛けた。
だが、デッドライダーの切り札はまだ残っている。
その瞬間、突如地面から無数の棘が出現した。
その棘により攻撃を防ごうとしたが、即死を免れただけで。、かなりの傷を負ったようだ。
(棘が出ることは初めからわかっていた。そして、負傷したデッドライダーはもはや人類の脅威足りえないこと。ならば、今僕が取るべき最善手は?)
考えながら僕はデッドライダーへと走っていた。
タイミングにして奇襲を行った者が追撃を行おうと準備した直後、僕はその場所へと到着した。
「お前は...!?勇者か!?」
いきなり現れた僕にそいつが驚いたような声を上げる。
(僕がやるべきことはただ一つ。信用を得るために《《手柄を横取りする》》)
剣に光魔法を込めて、既に衰弱していたデッドライダーの首を思い切り剣を横に振り切って刈り取った。。
そして...
「敵首魁、デッドライダー討伐完了しました!!」
荒野へと朽ち果てた草原の中心で、ただ一人敵の首を持ち上げてそう叫ぶ。
第一の勝利に、状況を把握した兵たちは歓声を上げ始める。
そしてそれは連鎖して、遠くから見てもそれは伝わるほどだった。
(その歓声が、いつしか絶望の音色に変えるまで、僕は戦い続ける。
これはその序章だ。正しき魂ならば、神の赦しを得るだろう。)
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ー魔王城 玉座ー
人類と四天王の戦いの決着を窓から見つめ、魔王はそっと呟く。
「まあ、奴は魔族上位種の中でも最弱だしな」
To be continued......
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