ガイネス戦役?
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い、一旦引き付ける!!」
飛行型が部隊へ突撃を仕掛けてくる。
「止まれ!!!!」
即座に発動した氷の壁がその攻撃を阻んだ。
氷の防御が通用する範囲まで引き付けて攻撃するというわけか。だが、それは少し危険じゃないか?
「ぐっ...!!!」
思っていた通り、次々に部隊員は負傷していき、人数も減って行った。
そのとき、僕の背後から迫ってくる影があった。
咄嗟に躱したが、危うく当たるところだった。
危ないな。怪我したらどうするんだよ。
そうして、部隊は多大な犠牲を出しながらも、なんとか飛行型の群れを倒すことに成功した。
これで一通り片付いたか?
その途端、部隊を守る氷の壁が遠くから発射された光線によって破壊された。
「何だ!!?」
防壁が破壊されれば無防備な状態になる。
群れは倒したが、周囲に歩行型はまだ散らばっている。
今攻撃してきたのは魔族魔法型だろう。あいつらは闇魔法により遠距離から光線を放つ。
まったく、面倒なことになったな。こう遠くから攻撃されていると、まともに戦えない。僕の力を晒すことだけはしたくないな。
ー僕の目的の為に、あいつらは邪魔だ。
「このままでは全滅します。あなた方は魔法型までの道の敵を倒して道を開けてください。あいつらは、僕が全て潰します」
魔法は使わない。手に持つ剣だけで殺す。
「…ああ、わかった。頼んだぞ」
「いくぞ!!!!」
そう言って、一時的に火力を集中させ、僕の目の前に道が開かれる。
僕はその道を走って、魔法型の前まで辿り着き、剣を振り抜いた。
「この一振りで十分だ。僕が、どれだけお前らを殺したと思っている」
一撃で急所を破壊し、魔法型の群れを無力化した。
近寄れば大したことはないな。手間取らせやがって。
ふと振り返ると、辺りの魔族はすっかり倒されきっていた。
来た道を戻ってみると、僕がさっきまでいた部隊の奴らは全滅していた。
「感謝するよ、僕の為の生贄となってくれて」
一時であるが、僕の目的通りに動いてくれたことに対する謝辞を述べ、その場を後にする。
すると、
「これより、敵首魁を叩く突撃作戦を開始する」
既に兵は一箇所に集められ、最後の作戦が始まろうとしていた。
四天王、呼称デッドライダーか。まあ、軽く期待してるよ。
さあてと、それじゃあ僕は後ろの方に付いて行って観戦でもするとしようか。
敵同士で戦ってくれるのはまったくありがたい。せいぜい潰し合ってくれよ。
どうせ最後には全て僕が滅ぼすんだ。これは終末の前の余興ってところだ。
そして人類軍は、小さく、されど甚大な歪みを抱えたまま、作戦を開始した。
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