勇者、始動。
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った?
僕がそう心配していると...
「君、名前は?」
貫禄のある男が僕に話しかけてきた。
一体なんだろう?まさか捕まるとかないよね。
「ルードです」
「じゃあ、家族はいるかな?」
どういうことかはわからないが、そう尋ねてくる。
「いません」
と、正直に答えると、
「なら、君を軍で引き取らせて貰おう」
それ以来僕は軍で教育というものを受けることになった。
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なんか僕には、魔族にすごい力を食らわせる魔法っていう、光魔法だっけ?というのがあるらしく、それで、それを使えるのは僕だけらしい。
そのために、こうして軍に引き取られたわけだ。
にしても、
「はぁあああ〜〜〜〜!!」
思わず呻き声を上げる。
僕には、軍から僕しか使えない、というか、僕のために作られたというか、そんな感じのところがあり、そこでいつも色々と頑張っている。
今やっているのは筋力トレーニングだ。
腕で体を支えて上下させる、というやつだ。
これがなかなかにしんどい。
思わず手を休めていると、
「時間を無駄にするな。まだあと三十回残っているぞ」
僕に指導する役目の人が急かす。
しょうがない、やるかぁ。
まったく、何で僕がこんなことしなくちゃならないのさ。
軍に来ていきなり修行とか。
そもそも僕は、人類と魔族の戦いとかよく知らないし。
まあいいか。どうせすることもないし、何かしたいことがあるわけでもないし。そもそも僕はまともに勉強したことがないから、何が良いことなのかもわからないし。
「次は座学だ。移動しろ」
へえ、次は座学かあ。やったことないな。
まあ、適当にやるか。
そうして、数年が経った。
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「それでは、アリシア聖典第一章を読み上げてみなさい」
僕の前で聖典について教えているのは指導係である神父だ。
勇者である僕には専用の設備が与えられており、そこで日々訓練に励んでいる。
訓練は主に勉学と戦闘訓練に分けられ、勉学で主に学習するのは聖典についてである。
「第一項。何人たりとも神に背いてはならず、神の教えは絶対の正義である」
僕は全て暗記している聖典の語句を読み上げる。聖典は偉大なる神、救世主アリ
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