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俺様勇者と武闘家日記
第2部
エジンベア
美少女コンテスト予選・後編
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 改めて見ても、マギーの美しさには敵わない。これで性格もいいなんて、羨ましすぎる。でも、優勝するならこういう人になって欲しい。いや、本当は私が優勝しなければ行けないのだが。
 そして期待と不安の入り交じる中、ついに発表の時がやってきた。
「では、予選通過者の発表をします!! まず一人目!! エントリーナンバー六番、シャノン・エバンスさん!!」
 おおっ、と一際大きな歓声が響き渡る。
(あの人、凄く大人っぽいって思ってた人だ!やっぱり最終審査に選ばれる人は違うなあ)
 改めて、自信が失っていく。この十数人の出場者の中から、たった四人しか選ばれないのだ。
「続きまして、十番、マギー・ジークライトさん!!」
 わああっ!! と、先ほどよりさらに大きな歓声を響かせたのは、ほぼ予想通りの人物、マギーだった。
(やっぱりマギーの美しさは本物だ)
 深く一礼するその立ち振舞いすら、見惚れてしまう。
 そうなると、あと二人はーー。
「続いて十一番、我が国の宝でありエジンベア国王女、ヘレン・アナベル・ド・エジンベアさん!!」
 その瞬間、どおおおっ!! と、人が放つとは思えないほどの盛大な歓声と拍手が巻き起こった。
「ふふ、当然ですわ」
 その言葉通り、彼女が最終審査に残ることが必然であることは、この大音量の歓声が証明している。もはやここにいる全ての観客が王女の味方なのでは、と思い込んだ私は絶望感でいっぱいになっていた。
 後悔がないと言えば、嘘になる。けれど、やれるだけのことはやった。あとは結果を受け入れるしかない。
 ごめんなさい、ユウリ、ビビアン、アルヴィス。皆がせっかく協力してくれたのに、私が不甲斐ないせいでがっかりさせるようなことをしてしまった。渇きの壺は手に入ることは出来なくなってしまったけれど、なんとか他の手段を考えなければ……。
「そして最後の一人は、十二番、ミオ・ファブエルさんです!!」
 王様にもう一度頼み込む? それともヘレン王女に訳を話すとか……うーん、それは何となく嫌だ。
「ミオさん! 呼ばれてますよ!」
「それかユウリに女装してもらって……って、どうしたの、マギー?」
 横でマギーに服を引っ張られたので振り向くと、何やらマギーが目で訴えている。私が小首を傾げると、
「ミオさん、予選通過しましたよ!!」
 と、小声で耳を疑うような台詞を言い放った。
「え? 嘘っ!?」
 私は思わず大声を上げてしまい、出場者の視線が一斉にこちらに向く。その中にはヘレン王女の姿もあった。
「どっ、どっ……、どうしてあなたが予選通過するんですの!?」
 驚き動揺する王女を尻目に、司会が一歩前に出る。
「はい、以上四人が最終審査に進出することが決まりました!! 皆様、盛大な拍手を!!」
「ちょっと、審査に不備があっ
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