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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
かくしてアイドル対決は、阻まれる(中編)
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って。」
「さすがに肝を冷やしましたので…次からはきちんとお伝えくださいね。」
しかし、これでかなりの数は減らせたはず。
とりあえずは観客たちをいつまでもここにいさせておく訳には行かないし、逃げ道くらいは確保しないと…。
「…。」
「香子?」
と思っていると、今度は香子が目を瞑って何かをしている。
「逆探知です。」
「逆探知?」
「ええ。呪いをかけられ傀儡となったならば、それを操る者、術者がいるはずです。」
しゃがみこみ、地面に積もった屍の塵を拾い上げてふぅ、と息を吹きかける。
それはどこかへと飛んでいく…
そして…
「見え…っ!?」
香子が突然、胸を抑えた。
「か…けほっ、けほっ…!」
「香子!!」
咳き込むと、彼女の足元にパタパタと血が滴り落ちた。
肩に手を置き、顔を見てみればなんと吐血している。
一体何があったのか。
「…探知されぬようぷろてくとのようなものを掛けたのでしょう…場所は突き止めましたが妨害されてしまい…。」
「…。」
彼女のことは心配だ。
しかし、キリのない屍の群れは大元を叩かなければ止まることは無いし増え続けるだろう。
「香子はここにいて。」
だから、自分が行く。
「葵様…」
「突き止めたんだよね?場所教えて。あたしが行くから。」
「…!?葵様!それは危険過ぎます!!」
そう叫んだ直後、また咳き込み吐血する。
「あいつらだって無限では無いかもしれないけど、際限なく湧いてくるんだ。そのうち押し切られる。だからあたしが行ってそいつを止める。」
「…場所は分かってはおります。ですが相手の詳細は分からないままなのです。どのような能力を持っているかも分からぬまま飛び込むのは得策ではありません!」
「いいえ、得策よん」
行こうとするあたしと止めようとする香子。
その間に割って入った者が一人。
「へカP様…!?そ、それは!?」
へカPだ。
そしてなぜか血まみれになっている。
とはいってもそれは全て返り血であり、彼女は無傷のままだ。
「紫式部。あなた見たところ呪いをかけられてるわね?」
「…貴方様に隠し事は出来ないですね。はい、逆探知を仕掛けたところ返り討ちに…。」
「呪い!?」
香子は吐血していた。
しかし、それが呪いによるものだとは聞いていない。
まさか…黙ってやり過ごそうとした?
「本当なの香子!?」
「申し訳ありません葵様。これは私のわがままと言いますか…ただ、あなたに心配をかけさせたくはなく…。」
「相変わらずお互いをよく思ってるのね。ただ苦しい時は正直に言った方がいいわよん。」
「…。」
と、申し訳なさそうにして頭を下げる香子。
別に怒
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