暁 〜小説投稿サイト〜
最期の祈り(Fate/Zero)
狂いだした世界に答えは無く。
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
には、新たな銃が構えられている。
「お前から聞き出すことは何もない。消えろ」
そう告げると、躊躇い無く引き金を、引けなかった。
「!?」
咄嗟に殺気を感じ、その場を離れる。コンマ1秒後、切嗣の心臓があった場所に鉄の足があった。
「……ったく。何やれてるんだよ」
妙齢の女性が顔に青筋を浮かべながら、未だ呆然としている少女を回収する。
「……しっかし、お前面白いな」
突如顔を切嗣に向ける。
現在、切嗣にもう一度起源弾を使うという選択肢は無い。
(若し、コイツが僕の攻撃を見ていたのなら確実に警戒されている。2発目は無い。下手をしたら再装填する間もなく、潰される)
故に切嗣は、確実に倒せる(殺せる)と判断した場合以外、起源弾は使わない。邪魔が入ったとはいえ、その少女を殺せなかったのは致命的だ。
(……どうする?このまま、奴も殺すか。だが……)
今の切嗣に選択肢はISを使う以外無い。だがそれは、完全に手の内を晒すのと同義。
「……コイツのコアを持って帰ったら、アイツ喜ぶかな?」
しかし、突如現れた乱入者はにやけると
「決めた。お前はオレが殺す。それまでくたばるな」
いきなり踵を返した。
「待て!!」
無駄と分かりつつも、サブマシンガンを向ける。
「闘技場を見てな!面白いもんが見れるぜ!」
銃の攻撃をモノともせず、女はその場を後にした。
「チッ」
苛立ちを込め、舌を打つ。
(そう言えば、妙な事を言っていたな)
アレが最後に言い残したセリフを思い返し、目に強化の魔術を施しアリーナを見る。そして、
「あ、あれは……!!」
見てしまった。黒い泥を。嘗て冬木の街を焼いた、あの泥を。それが、遥か高度から一夏とセシリアに落ちて行くのを。
「くっ!」
通信回線を開き、二人に繋ぐ。
「避けろ、一夏、セシリア!!」
――――――――――――――――――――
最初に気付いたのはセシリアだった。自分達に何か黒いモノが降り注ぐ。そう認識した瞬間、一夏を突飛ばした。それが二人の運命を分けた。
「いやああああああああああああ!?」

泥の呪いに悲鳴をあげるセシリア。状況が呑み込めずただ見ているしかできない一夏。


遂に運命が狂いだした。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ