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第十三話 合コンのはじまりその十二

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「参ったわね、間違えたわ」
「その曲か」
 越智はその曲のはじまりを聴いて言った。
「俺その曲のCD持っている」
「そうなの」
「片方なら歌える」
「じゃあ片方そうしてくれる?」
「俺でいいか」
「大歓迎よ、デュエットはやっぱりね」
 そうした曲はというのだ。
「二人で歌ってこそでしょ」
「それでか」
「一緒に歌おう」 
 こう越智に声をかけた。
「そうしよう」
「ああ、それじゃあな」
「そうそう、デュエットは二人で歌う」
 留奈が笑って話した。
「そうしないとね」
「そうよね」
 かな恵は留奈のその言葉に頷いた。
「一人で歌えても」
「そうした曲だからね」
「そうして歌わないとね」
「そうよね」
「そうでしょ、だからそうして歌うのよ」
 富美子もそれならと言った。
「今からね」
「よし、歌うぞ」
 越智も続いた、そうしてだった。
 二人は歌いはじめた、他の面々はその歌を聴きながらそれぞれの話をして飲み食いをした。その中で。
 留奈は注文していたピザを食べつつ言った。
「ピザってトマトがあるとね」
「美味しいよね」
 伊東が応えた。
「本当に」
「そうそう、それでお酒は」
 そちらのこともだ、留奈は話した。
「赤ワインよね」
「ピザだとね」
「あんたもそう思う?」
「ピザとかパスタだと」
 そうした料理と一緒に飲む酒はというのだ。
「赤ワインだよ」
「そっち派ね」
「ストロング系もいいけれど」
「安くてね」
「ピザとかパスタの時は」
「赤ワインね」
「それが一番合うよ、それでストロングは」
 伊東はあらためてこの酒の話をした。
「安いししかも一気に酔える」
「そうしたところがいいのよね」
「飲むと一気に酔えるから」
 だからだというのだ。
「あれはあれでいいよ」
「私もそう思うわ」
 留奈は赤ワインを飲みつつ応えた、見れば伊東もそれを飲んでいる。
「そうね、あと梅酒もね」
「ああ、和食とかにね」
「合うわよね」
「そうそう、白ワインもいいけれど」
 和食にはというのだ。
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