”炎”
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「……これは……」
可奈美は、自らの姿を見下ろした。黒いグローブのそれは、ただの布地のようでも、計り知れない力を内側から感じた。
「行くよ。美炎ちゃん」
可奈美はそう言って、並ぶ美炎へ拳を突き出す。
「コヒメちゃんを助けよう!」
「うん! なせばなるっ!」
そう啖呵を切った美炎もまた、可奈美に拳を突き合わせる。
それは、可奈美にとって全ての始まりともいえるあの日。岐阜羽島で、美炎と交わした約束と同じだった。
ただ一つ異なること。
あの時は生身で交わした約束。だが今回は、可奈美は祭祀礼装、美炎は大荒魂の姿を纏っている。
白と黒。清めと穢れを背負った、真逆の性質を持つ二人の刀使は。
八つの頭を持つ巨大蛇の大荒魂へ___神話の時代より蘇りし八岐大蛇へ向かっていった。
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