第三話 毒妖鳥を求めて
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
彼女の推しモンスター「プケプケ」を勝手に狩猟してしまったドラコ。せめて一体倒したいというフィオドーラの我儘という依頼を受け、水没林に行くことに。
「あれ、なんでこうなったんだっけ.....」
ドラコは、拠点のワーニェ村に戻るはずが、なぜか水没林に来ていた。
「よ〜し!プケプケに遭いに行きましょ〜!」
「おー」
同行者であるヒルバーボウIを持ち、プケプケシリーズを身にまとった小柄な少女が天真爛漫な笑顔を向けていた。
彼女の名前はフィオドーラ。北方の貴族令嬢だった彼女は、毒妖鳥プケプケの持つ独特な愛嬌に魅入られて以来、装備のすべてをプケプケ系統で揃えるという愛着ぶりを発揮していた。
同期の間でも「プケプケ」はある意味NGワードで、一言でも発すればフィオドーラがすっ飛んできてプケプケの魅力について延々と語られる」とされていた。
なおドラコも被害者の一人であり、ヤツマに厳しい一言を放ったディノと争いになったときにフィオドーラが駆り出され、二人まとめてプケプケトークの餌食になったという。
後に「喧嘩両成敗」ならぬ「喧嘩両プケプケ」なる言葉が訓練所で流行ることになったとかなってないとか。
そしてなぜこのフィオドーラと水没林に来ることになったのか。それは、百竜夜行から砦を守り抜いて宴を行った後、解散した時に。
「さて、俺も帰りますか。村長やイヴ(受付嬢)も待ってるだろうし」
お土産を持って帰ろうとしたドラコの前にフィオドーラが立ちはだかった。
「待ってください!!」
「どうしたフィオドーラ...」
「責任、取ってください!」
「!?」
突然言われたことに驚くドラコにフィオドーラはさらに続ける。
「わたし、ウツシさんから『プケプケ来るよ』って手紙が来たから、わざわざ新大陸からここまで来たんです!それなのにドラコさんたちが狩ったせいでプケプケに会えなかったじゃないですか!」
頬を膨らませ怒っているフィオドーラ。彼女を怒らせた原因はただ一つ、『プケプケに会えなかった』からである。その怒りは現れたジンオウガにぶつけたのだが、まだ怒りは収まっていない様子だ。
「ごめんて...プケプケ素材渡したじゃん...」
「そーいう問題じゃありません!ドラコさん、プケプケ狩りに行きましょう!せめて1プケは狩らないと帰れません!」
「なあ、あんときはゴウとカエデもいたぜ?アイツらには声かけなかったのかよ」
「ゴウさんとカエデさんは誘おうとする前に帰られました...」
あの二人は宴の席でもあまり機嫌のよろしくなかったフィオドーラを見ていろいろ察したようだ。
肉と団子に夢中だったドラコは気づいていなかったらしい。
「しゃーねえ、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ