暁 〜小説投稿サイト〜
冥王来訪
第二部 1978年
ミンスクへ
乱賊
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

「良かろう。そこまで言うのならば、俺が君達の後ろ盾に為ろう。
アーベルが目の中に入れても痛くない佳人(かじん)の娘を(めと)るに、相応しい男へ、させる心算(つもり)だ」
唖然とする彼に対して、こう付け加える
「蛇足かもしれんが、何時頃、式を挙げるのだね……」
彼は、その言葉を聞いて、満面朱を注いだ様になり、目を背ける
「来年の夏ごろと、考えて居ります……」
男は哄笑(こうしょう)する
「遅いな。出征前の4月、日取りが良い時を選んでしなさい」
彼は、男の立場を考えながら、恐る恐る尋ねる
「ご命令ですか……」
常套句(じょうとうく)を返してきた
「要望だよ」
彼は、男の発言に帰伏(きふく)した
「君には、(いず)れ、重責を担う立場になって欲しいのだよ」
その様を見て、大臣とヤウクは、それぞれ笑みを浮かべる

 ベルンハルト中尉は、同輩と共に立ち上がり、議長に最敬礼をする
右手に持った、軍帽を被ると、ドアを開け、廊下へ抜ける
ボルツ老人が待つ車へと向かうと、静かに宮殿を後にした
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ