第十三話 合コンのはじまりその五
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「皆もう入学早々な」
「速かったね」
伊東はその越智に応えた。
「噂には聞いてたけれど」
「噂通りだったな」
「そうだったね」
「正直俺も驚いたぜ」
「僕もだよ」
「それでうちのクラスの男子すぐにだったんだよ」
達川はかな恵達に笑って話した。
「他の学科の娘達とね」
「付き合いだしたのね」
「そう、それで俺達もなんだ」
達川は一華に応えて話した。
「今回番長に声かけてもらって」
「番長?」
「こいつのことだよ」
達川は番長というこの場では聞き慣れない言葉に首を傾げさせた一華に成海に顔を向けてこう答えた。
「三浦だからさ」
「あっ、三浦っていうと」
「ベイスターズの三浦大輔さんな」
「同じ苗字だから」
「それで番長なんだよ」
「そういうことね」
「こっちじゃそう呼んでるんだよ」
自分達の間ではというのだ。
「外見は全く違うけれどさ」
「俺リーゼントじゃないしな」
成海も笑って答えた。
「けれど悪い気はしないからさ」
「そう呼んでもらってるのね」
「ハマ番長結構好きだし」
その三浦大輔もというのだ。
「ユニフォームもさ」
「嫌いじゃないわね」
「嫌いな選手もいないし」
「そうよね」
「そうだけれどな」
それでもとだ、成海はかな恵に答えた。
「やっぱり阪神好きなんだよ」
「阪神ファンよね」
「ああ、プロ野球はな」
「八条リーグでもよね」
「タイガースだからな」
「そうよね」
八条グループはグループ内でプロ野球のリーグを持っているのだ、それぞれの企業が球場と共に所有していてこれはサッカーやバスケットボール、ラグビー等も同じである。
「そっちだけれどな」
「応援しているチームはね」
「ああ、だからな」
「阪神ファンだから」
「番長って言われるのはな」
それはというのだ。
「抵抗あるよ」
「そうよね」
「兄貴だといいけれどな」
成海は笑ってこうも言った。
「俺は」
「金本さんね」
「あの漢気いいよな」
「わしについて来いって感じで」
「実際まず自分が頑張って」
「チーム引っ張ってくれてね」
「恰好いいぜ、だから兄貴って言われたらな」
それならというのだ。
「俺もな」
「いいのね」
「ああ」
かな恵に笑顔で答えた。
「俺は」
「そうなのね」
「三浦だから難しいけれどな」
この名字ではというのだ。
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