■■SAO編 主人公:マルバ■■
四人で紡ぐ物語◆レッドギルド
第二十五話 ブラッディスクウェア
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がらだらだらとくっちゃべっているのだから、二人の仲が良くなるのは当然ではあった。
そして使い魔の方はというと、こちらも何故かピナとユキが特に仲が良く、フウカとクロも一緒にいることが多かった。主人たちの仲が影響しているのかは定かではないが。飛行型同士、地上型同士が仲良くするのではないかというマルバたちの予想は見事に裏切られることになった。
ピナは素早く飛ぶフウカに憧れ、逆にフウカは遅くても自由自在に飛べるピナを羨んだ。ユキは身のこなしが優雅で足場があればどこにでも行けるクロを尊敬したし、クロは自分もユキのように速く走れるようになりたがった。彼らは互いを認め、尊敬し合ったからこそ一定の距離をおいてしまったのかもしれない。その代わりに自分とは全く違う移動手段を持つ使い魔同士が仲良くするようになったのだろう。――まあ、これはマルバの勝手な推測に過ぎないのだが。
結局、マルバとシリカの二人だけの会議で、《リトル・エネミーズ》の次の行き先は最前線の迷宮と決まった。これから先の冒険はしばらくマッピングが主体となるということも同時に決定した。
……そして、マルバとシリカはすぐにその決定を後悔することになる。
「ヒャーーーーーッハーーーーーッ!!!」
軽装備の四人組が奇妙な叫び声を上げ、襲い掛かってきた。その攻撃を必死に避けながら逃げる《リトル・エネミーズ》。
まさか最前線の迷宮区でレッドギルドが活動しているとはだれも思わなかった。彼らはMPKにひっかかり、なんとか敵の群れを倒しきったところに現れたレッドギルドの急襲を受けたのだ。
レッドギルド――《ブラッディスクウェア》。
主に投剣でプレイヤーに状態異常を付与することによって消耗戦に持ち込む戦闘を得意とする。メンバーのレベルは低いものの、攻略組すら屠り続ける恐るべきレッドギルドである。
先頭を走るのはシリカ、その斜め後ろにマルバ。時間あたりの攻撃力が最大である彼女らが眼前にポップした敵を一瞬で倒し、退路を確保し続ける。
その後ろを走るのがアイリア。頭上で槍を振り回し、頭上を狙った投剣攻撃がシリカとマルバに当たるのを防いでいる。しんがりはミズキ。背負った盾が攻撃を全て跳ね返すため、《リトル・エネミーズ》はなんとか逃げ続けられる。
彼らは未だマッピングされていない地域を、眼前に安全地帯が現れることを一心に祈りながら走った。安全地帯さえあれば、そこに駆け込んで転移結晶を使って逃げ出すことができる。
しかし、そんな期待は淡く砕け散った。
「……ッ!?行き止まりです!!」
シリカの悲痛な叫び声に全員が絶望の表情になった。
「総員、迎撃準備!奴らを追い返すぞ、状態異常に気をつけるんだ!!」
マルバは指示を出すと同時に二つの武器を同時に構える
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