暁 〜小説投稿サイト〜
夜に交わる伴装者〜Heros a H eroism〜
聖夜を性夜に(純クリ、誕生日エッチ)
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「一緒に寝たい……ダメか?」

クリスちゃんがそう聞いてきたのは、同棲を初めてからしばらく経った頃。
魔法少女事変が終わった頃だったのを覚えている。

急な事で驚いた僕が理由を尋ねたところ、クリスちゃんは言いにくそうに答えた。

「嫌な夢見てさ……。昔の、バルベルデで囚われてた頃の……」
「……ごめん」
「純くんは悪くねぇよ。ただ……あの戦いで、昔を思い出す機会があったせいだ」
「……いいよ。一緒に眠れば、きっと不安も和らぐさ」
「ありがとな……」

その夜から、クリスちゃんと僕は一緒に寝るようになった。

最初は悪夢に魘されるクリスちゃんを抱きしめたり、頭を撫でたりして落ち着かせたりしていた。

そのうち、悪夢は見なくなったみたいだけど、クリスちゃんと僕は今でも同じベッドを使っている。
今では一緒に寝るのが当たり前になっていた。

だけど最近、それとは別の問題が僕を悩ませている。

悪夢から解放されて以降、クリスちゃんは寝ながら僕に甘えてくるようになった。
それこそ、起きてる時以上に素直で、スキンシップ激しめな感じで……。

お陰で、その……ちょっと困っている。
確かに僕は、クリスちゃんの“王子様”でいることを誓った。
そうあれるように、心身共に心掛けてきた。

だが……同時に僕は今、男としての劣情と向き合わざるを得なくなっている。

クリスちゃんの胸が背中に押し付けられる感触とか、腰に腕を回され思いっきり抱き着かれた時の感覚は、どうしたって僕にクリスちゃんを意識させる。

でも、そんな僕に彼女は幻滅しないだろうか?
バルベルデで囚われていた頃、そういう事が無かったとは言いきれない。
クリスちゃんの体に残っている痣が、色々と物語ってくる。

薄氷のようで、僕でさえ踏み込めない部分だ。
僕自身、触れる事を恐れている自覚がある。

果たして、この劣情とどう向き合えばいいのだろうか……。

悩んだ末に僕は、経験がある親友2人に話を持ちかけることにした。

話を聞いた2人からの答えは、こうだった。

「別に、いいんじゃないか?雪音先輩当人の同意があれば、咎められる言われは無いはずだぞ」
「俺も翔と同意見だ。クリスとは、将来を誓い合ってるんだろ?だったら、唾つけるくらいはしておいた方がいい。口では言い出せないだけで、案外向こうも望んでたりするんじゃないか?」
「いや、でも……迷惑なんじゃないかなって……。僕自身、柄にもなく踏ん切りがつかなくてさ……」
「純」

ツェルトが僕の肩に腕を回しながらポン、と叩く。

「心の底から本気で惚れた異性と身体を交わしたいって想いは、生き物として当然だ。本能なんだ。まして、初恋の幼馴染と添い遂げられる男はほんのひと握りだろ?」

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